とにかく何か文章を書く
とにかく何か文章を書けという。そうは言われてもなかなか書けない。
頭の中がグラグラしている。
眠い。
腹も減
ってきた。
空腹か?
そんなことはどうでもいい。
男はこわばった表情でそう答える。
それしかないだろう。
実に情けない風情である。
正直に言って、それ以上かなしい情景をみたことがない。
では、何が行けないのかと問われるとこたえることはできないのだが。
男は言う。
ただひたすらに、文字を打つことじゃないかな。
ではそのようにいたしましょう。
賑やかな雰囲気になってきたので彼は笑った。
街を歩いて行く。
ビル街。細やかな道。花屋。真っ直ぐ道をゆく
曲がり角に差し掛かる
森がある。
自分は森の中へ入っていく。
うっそうとしたもり
無視が飛び交う
つたがのびている。
木々を縫うように道がある。