時事ネタなようで時事ネタじゃない小説賞
 1 «〔 作品2 〕
アイズ' ルーム
投稿時刻 : 2015.11.27 03:04 最終更新 : 2015.11.27 03:07
字数 : 5958
5
投票しない
目次
 1 
 2 
 3 
 4 
 5 
 6 
 7 
 8 
全ページ一括表示
更新履歴
- 2015/11/27 03:07:33
- 2015/11/27 03:06:55
- 2015/11/27 03:06:20
- 2015/11/27 03:05:36
- 2015/11/27 03:04:21
4 / 8
      オープンド・アイズ

 その少女は、部屋の中をキロキロと見回しています。
 状況がつかめていないようでした。
 視聴者数――と思われる――は、あの男の人のときよりも数倍大きい数字です。
 そして、カウントダウンも始まています。
 わたしたちの中には、この放送が始また直後から見ている人もいるのでしうが、多くの人は開始直後の放送を初めて見ます。
 タイムリミト。
 それは日数に直すと、1週間。
 そのカウントダウンが始まています。
 わたしたちはだんだんと、そのカウントダウンの意味が分かてきました。
 そのカウントダウンは、放送期間を指しているのではないか、ということです。
 そうです。
 画面が真暗になて、しばらく沈黙が続いたのも、次の放送の準備のためだたのです。
 そういえば、あの男の人はどうしてしまたのでしうか。
 わたしたちの中に、そんな疑問を持つ人も少なくありません。
 しかし、みんなの興味は、やがて目の前の少女にくぎ付けになていきます。
 それから、数時間が経て、わたしたちは右隅の数字に変化があたのを見つけました。
 数字には3つありました。
 ひとつは、大きな数字――視聴者数――、コロンと6桁の数字――放送期間のカウントダウン。
 わたしたちは、もう1つの数字があたことを覚えているでしうか。
 視聴者数と放送時間のカウントダウンの間に挟まれた――あの男の人のときはずとゼロだ――小さな数字。
 その数字がイチになています。
 わたたしたちは、その数字の変化に、思わずインタート上の書き込みを探しますが、その数字について書かれた記事はまだありません。
 何の数字なのでしうか。
 みんな、画面の少女と数字を見比べながら考えます。
 そうして、もう1つ数字の変化があたのを見つけるのです。
 その数字の変化に気付いた人はごく少数だと思いますが、その意味に気付いた人々が次々にその数字を画面に表示させます。
 あという間に、小さな数字は3桁になりました。
 数字の変化、それは――

 カウントダウンの巻き戻し。
続きを読む »
« 読み返す