第71回 てきすとぽい杯
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友よ……
投稿時刻 : 2022.10.15 23:40
字数 : 387
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友よ……
合高なな央


 親友のマサキがバイクで死んだ。
 頭は良くないけど、根はとてもいいやつだたのに。
 ガードレールに花を置き「これで青春も終わりかな」とツトした。

 葬式が済んだ数日後、秋晴れの空の下で街中の通りを歩いていると、向こうから手を振りながら見覚えのある男が笑顔でやてくる。
 よくよく目を凝らすと、どうみても死んだはずの親友にしか見えない。

「まさか、お前か!」
 つい叫んでしまた。
「ハハハ相変わらずバカだなあ。俺はマサキだよ」

……てか生きてたのか?」
「いや死んじまた。実は幽霊になて化けて出たんだ」
 俺は再会の感動に涙ぐみながらも強がて言た。
「お前相変わらずズレてるな。幽霊になて出るなら夜だろう。昼日中から出てきやが……

 幽霊のマサキはハニカミながら言た。
「だて、夜て気味が悪いだろ」

「友よ……
 俺は呆れて絶句した。
「ハハハ相変わらずバカだなあ。トモヨは母親だよ」
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