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しゃん様生誕祭 6月に祝日を作ろう大賞
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しゃんの季節
 投稿時刻 : 2015.06.07 17:50
 字数 : 581
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しゃんの季節
ほげおちゃん


 雨の日に土の中からむくむくと這い出てくるなめくじを、しんは思い出す。
 皆はそんななめくじのことを気持ち悪いと言うが、しんはそう思わなかた。何故なら彼らを見ていると、生きているて感じがするからだ。
 あいつらは単純、雨が降ると喜ぶ。日が照ると隠れる。
 つまりしんが言いたいのは、なんて素敵な生だてことだ。あいつらの行動は全て、ダイレクトに生に直結している。それがボクちんは好きさあ。
 しんがある家の前を通りかかたとき、不満を口にする男の子の声がその中から聞こえてきた。
 ウワ、カステラ全部カビにやられちてる、これだから梅雨は嫌いだヨ……
 にやりとするしん。しんは梅雨が好きだ。何故なら彼がこの世に生を受けたとき、真夜中で外はいつまでもしとしとと雨が降ていて、しんはそのときの様子をずと覚えていたのである。慣れた手つきで自分を取り上げる助産婦。髪を乱して息も絶え絶えで、それでも自分は仕事を終えたのだと安堵の表情を浮かべる母。父はせかくこうして我が子が生まれたというのに、おろおろするばかりだ。見習いであろう若い女が緊張した面持ちで、何かの準備のためにきびきびと動き回ている。ああ、これが生まれるということだ。本能的に察したしんは、それを示す産声をあげた。世界が暗い雨に包まれる中で。
 だからしんに誕生日は存在しない。あるのは、誕生の季節だ。
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