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キスがシタイ【完全版】
投稿時刻 : 2019.02.27 00:50 最終更新 : 2019.02.27 23:38
字数 : 551
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更新履歴
- 2019/02/27 23:38:34
- 2019/02/27 00:50:52
キスがシタイ【完全版】
合高なな央


 キスがしたい。キスがしたい。キスがしたい。キスがしたい。
 京都なまりの彼女とキスがした過ぎて、胸の内はその言葉でいぱいだ。
 なにしろ、初めてできた恋人で、初めてその彼女の部屋にお邪魔して、京風味付けの手料理をごちそうになた後、またりとしながらも、彼女が興味のあるゴドオブスローンなんとかという海外ドラマのDVDを、ソフアーにカプル座りしながらながめているのだ。
 オレの気分が上ずているのも理解していただけるだろう。
 しかし問題が一つある。
 
 彼女はゾンビなのだ。
 そう、あのゾンビ、腐乱死体なのに動き回て人を襲うあのゾンビ。
 だけど、最近の科学技術の進歩は目覚ましく、防腐処理剤が開発され、整形手術もなされ、国からの福祉系補助金もおり、体臭はフローズンヨーグルト程度に抑えられている。
 だから、あまり問題はないのだけど、唯一つ難点は、粘膜の接触により、キスをすると僕もゾンビになてしまうということだ。
 これは、あまりいただけない。

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 しかし、美人ゾンビの彼女を前にそんな理性は吹き飛んだ。
 僕は、彼女をそと引き寄せ、耳元で甘いささやきをつぶやくと、目を閉じ、彼女の唇に唇を近づけ……
 
 そのとき、ゾンビな彼女がこう言た。
「ぶぶ漬け食べはりますか?」
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