南東諸島にあるチャンガレスベルタベンディモイはこの国一番の観光地である。
　毎年、外国人観光客たちで賑わいチャンガレスベルタベンディモイ周辺の人々はガイドや土産物屋、旅館や飲食店などで生計を立てている。
　チャンガレスベルタベンディモイが観光地として有名になったのは最近のことで、密林の奥にあるこの場所は外国の探検家たちによって発見された。
　もちろん原住民たちはチャンガレスベルタベンディモイを知っていたし、一種の祭祀にも使われてきた場所だったのだが、世界にその名を知らしめたのはやはり探検家たちが記した探検記と写真によるものが大きい。
　チャンガレスベルタベンディモイの素晴らしさを文章で表現するのはなかなか難しい。現地に行くのが一番だし、少なくとも映像や写真で見たほうが、その素晴らしさの片鱗を味わえるだろう。
　だから、ここではチャンガレスベルタベンディモイのその名の由来について書くことにしよう。
　チャンガレスベルタベンディモイは、チャンガレス・ベルタ・ベンディモイと三つの単語から成り立っているのだが、そもそもこの名は原住民たちから聞き取り書き記したものである。原住民の発音を正確に文字に表現するのは難しく、チャイガルス・ボルティ・ベンジミーと表現したほうが正確であるとか、その正確な音の表現は何回か試みられてきている。とは言っても、地名の由来にはあまり影響がないのでここではあくまでチャンガレスベルタベンディモイと表記することにする。
　まず最初のチャンガレスだが、これは原住民の言葉よりも古い言葉で、チュンチャンガビという言葉に由来するチャンガとレイレレスという原住民の宗教に関連するが合成された言葉であるという。チュンチャンガビとは要するにチュンチャンというバンダガルがレイレレスと呼ばれるジュジュガンにバンティジルガとなったボドレイドというわけである。バンダガルというのはザザキネレラに属するビビゲムをもったデドムリジャの一種であって、ジュジュガンは一種の祭祀行為ギブレクトリで使用されるラリスクである。ザザキネレラというのはその一帯をザガヌしていたチャンガデデメデルデゴイであって、別の名をチャンガレスベルタベンディモイと言ったと云われている。さて、このチャンガレスベルタベンディモイであるが……ん？

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