寒くなったねと君がくれたのは、まだ少し青い蜜柑だった。食べ頃を待とうと籠に盛る。毎朝眺める果物籠に、ちょこんと載った君の面影。鮮やかに色づいて柔らかくなっても、皮を剥く気にはなれなかった。僕は罠に掛けられたのかい? その果実はもう、甘すぎる別の名を持っていた。#10MTWN— 斜芭萌葱さん (@hmoegi) 2012年11月2日
寒くなったねと君がくれたのは、まだ少し青い蜜柑だった。食べ頃を待とうと籠に盛る。毎朝眺める果物籠に、ちょこんと載った君の面影。鮮やかに色づいて柔らかくなっても、皮を剥く気にはなれなかった。僕は罠に掛けられたのかい? その果実はもう、甘すぎる別の名を持っていた。#10MTWN