第26回 目本ファンタジー述べる大賞
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蝶合戦
茶屋
投稿時刻 : 2014.01.26 23:43 最終更新 : 2014.01.26 23:53
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- 2014/01/26 23:53:44
- 2014/01/26 23:51:32
- 2014/01/26 23:49:57
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蝶合戦
茶屋


 ひらひらと、ひらひらと舞う蝶。
 いろとりどりの、いろとりどりの蝶。
 花と花、草と草の間を飛び交い、風に揺られ、からみあい、もつれあう。
 あるものは空に向かて、あるものは日に向かて、あるものは花に向かて。
 さまざまな色の大量の蝶が思い思いに飛び回り、鮮やかな色を輝かせている。
 幾千もの蝶が飛んでいるのではなかろうか。
 それはまるで色んな色の紙をちぎた紙ふぶき、あるいは桜以外にも様々な種類の花を集めた花吹雪。
 幻想的で、まるで、夢でも見ているかのような光景。
 でもそれは紛れもない現実で、そして、いま目の前で繰り広げられているのだ。
 「蝶合戦」
 昔の人はこの光景を、そう呼んだという。

 春一番というわけではないが、それなりに強い風が吹いている。朝晩の寒暖差はだいぶ和らいできたが、少し冷え込むこともあるので着る物を選ぶのに少し困る。花粉症というわけではないのだが、この季節特融の埃ぽさがどうにも苦手でマスクは欠かせない。冬から春に代わる時節に風邪をこじらせたものだから、ずいぶんと長いことマスクをつけているような気もする。たまに飲みに行たりしてマスクを外してみると同僚に「お前そんな顔だけ」なんて言われるほどには長い。このマスクのおかげで眼鏡もかけられず、しばらくの間コンタクト続きだ。
 マスクを外して眼鏡をかけ始めたら今度こそ同僚に認識されなくなるのではあるまいかなどと思いつつ営業車を降りて事務所へ向かう。事務所と言てもプレハブで、周りは草だらけの原ぱだ。工事現場の仮説事務所というわけだ。工事現場と言てもまだ重機などはない。これから原ぱを平らげるところから手を付けていかなくちならない。それももう数日で始まることだろう。
「おはようございます!」
 景気よく挨拶をしながら事務所の戸を開けると、上長の安原さんと先輩の水野さん、あと事務おばちんの片田さんが渋い顔をしてこちらを見てくる。やばい、遅刻したかと思て時計を見るも定時の五分前。遅刻ではないといえ一番下端の自分が最後に来ているというのがまずいというのも事実。すいませんのすが口から出かかたところで、ちうど自分の前に誰かが座ていることに気付いた。
 ん?なんでこんなところに座てるやつが?と思て下を見ると、いささか薄汚れた格好の老人が座ている。
「お爺さん。いい加減にしてくれないかな。いくらあんたが言てしうがないことなんだ。地権者からは許可貰てるし、俺たちみたいな下請けに言て仕方がない。それに今でも反対してるのはあんただけだよ」
 苛立た様子の安原さんの言葉を聞いて、噂程度に聞いていた話を思い出す。何やらひとりだけ今回の工事に反対している爺様がいるらしいと。
 なるほどこの爺様が噂の……などと思いつつ、いい加減建物の中に入りたかたので爺様の横を通り抜けようとした時、怒号が響き渡た。
「地権者だの誰も反対してないだのは関係ない!あそこを潰すんだたら俺ごと潰せ!!」
 あーこりだみだね。この爺様には論理とか筋とかそう言うのは通じなさそうだ。かなり厄介なタイプだね。
 案の定、みんな困たといた調子で、渋い顔をしている。たぶん俺も渋い顔をしている。しばらく沈黙が続き、大声にびびて丁度爺様の横に立たままになていた俺は好機とばかりに一歩踏み出した。すると、水野さんが今更俺の存在に気付いたかのような顔をする。
「申し訳ありませんが、こちらですと業務にも支障が出ますので、お話ならその者が外で聞きますので。あの、まだ工事開始までには2、3日御座いますので、はい」
 その者?
 どの者?
 この者?
 俺!?
「え!?」
「任せたぞ宮部」
「よろしくな宮部」
「頼んだわよ宮部君」
 かくして俺は事務所到着も早々に追い出された。厄介そうな爺様と一緒に。 
「お話を聞かせていただくことになりました宮部と申します」
 と言いつつ名刺は渡さない。爺様はこちらを怪しげな変質者でも見るような目つきで値踏みしている様子だ。それはこちがやりたいことじという感情を抑え付けながら営業スマイルを決めると、営業車まで案内して、助手席のドアを開ける。どこか近くに喫茶店でもないかな、これ経費で落ちるんだろな、なんて思いながらカーナビを操作していると爺様が口を開いた。
「うちで話すぞ」
「は」   は?何言てんだこいつ。
「は、じない」
「は」   いや。行きたくないから。めアウん。
「茶くらいは出すぞ」
「は」   いやいや結構です。
「ほれ案内してやる。こから出た通りをまず右に曲がれ」
「だから行きたくないて」  は
「は?」
「は?」
「お前今なん「よろこんでお伺いいたします!!」

 爺様の古びた家は以外にも小奇麗に手入れが行き届いていて、不快な印象はあまりなかた。爺様があまり服装に気を使ていないものだからてきりゴミ屋敷にでも連れて行かれるものと思ていたが、これはこれで拍子抜けだ。庭付きの平屋で生垣も手入れされている。面積は広くないが、安ぽいつくりではないので、それなりの収入があたのか、もしくは子供の収入がそれなりにあるのだろう。
 中に入てもそれなりに掃除されている様子で、人は見かけによらないものだと思うものの、別に爺様がやてるとは考えを改める。爺様がいるてことは婆様もいるのに相場が決まている。いきなり聞くのも不躾だが、この爺様にそこまで気を使う必要もあるまい。
「ご家族の方は……
「おらんよ」
「お出かけですか」
「いや、家族はおらんよ。独り身だからな」
「これは失礼いたしました」
「失礼?独り身が恥ずかしいとはおもとらんわ」
 ということはこの家の管理は爺様がしているということになる。ということはこの爺様はなかなかまともかもしれないと考えを改めかける。かけたところで止めた。ちぶ台にどんと一升瓶とコプが二つ置かれた。
「えー……これはいたい」
「お茶だ」
「は、ずいぶんと珍しそうなお茶で御座いますね。アルコールとか入てませんよね」
「入とらん。だが、酔う」
「はははー。なるほどー
「ま、飲め」
 俺の目の前のコプに酒がなみなみと注がれていく。お、お。これはよろしくない。
「あの私業務中ですので……
「少し飲むくらい大丈夫だろ」
「規則上就業時間内での飲酒は……
「だから、お茶だといてるだろ」
「いやしかしですね」
「そうか。ならまた事務所に行て座り込むしかないな」
 くそ。この爺様最初からこれが狙いだたわけじないだろうな。寂しい孤独老人が話し相手を求めてあんな大それた真似をした。全く社会の闇で御座います。全く持て全部社会が悪いので御座います。
 俺は悪くない。
 帰りたい。
「まずは飲め、話はそれからだ」
 ええい。こうなたらば仕方があるまい。覚悟を決めたらあとは早い。かとつかんだコプをぐと持ち上げぐいと飲んでぐいと飲んでぐいと飲んでぷはと息を吐きだんと空になたコプでちぶ台を鳴らす。爺様が楽しいそうに手を叩き笑う。愉快愉快。爺様を酒を飲み始め、愉快愉快。なんだか頭がぐらぐらとしてきたが、愉快愉快。
 おう。爺様がなんだか語り始めやがた。ははーん。思い出話か。聞いちろうじないか。なんたていま俺は愉快愉快。

 少年がいた。
 虫取り網を高らかに掲げ、風を切るように走る。まるで戦国時代の旗持ちのように誇らしげに、そして真剣に。
 見る先には、ひらひらとはばたく一匹の白い蝶。走る速度を上げて網を振る。
 しかし蝶はそれを悠々とかわし、何事もなかたかのように飛び去ていく。少年はそれを追いかけ何度も網を振るう。そのたびに蝶はひとそれをかわす。かわしながらも一つの目的地があるかのように一つの方向へ進んでいく。少年もそれにつられるあのように追いかけていく。
 草はだんだんと高くなていき、その密度も濃くなていく。季節は春。花々が咲き誇り、陽気の下で小鳥たちが囀ている。やと蝶が一つの花に止また。少年もスピードを緩め慎重に近づいていく。
 抜き足、差し足。
 一歩、一歩。
 気づかれぬように、感づかれぬように。
 そして網を蝶の近くまで持ち上げ、一気に振り下ろす。
 すんでのところで蝶は避け、網は花を包み揺らした。
 まるでその揺れが伝播したかのように野の花々が一斉に震えだした。かと思えば一斉に花弁が宙に舞い上がた。
 少年はあまりの光景に呆然と立ち尽くした。
 けれどもよくよく見てみればそれは花ではなかた。
 蝶だ。
 色とりどり、様々な種類の蝶が一斉に飛び立たのだ。
 まるで空で花が咲き誇ているかのようだた。鮮やかな蝶の羽に彩られた青空は少年が今まで目にしたことのようなものだた。
 恐怖すら感じるほどに、日常とはかけ離れた色鮮やかな光景だた。
「何してるの?」
 声の聞こえたほうを振り返てみると蝶が舞う中に着物姿の少女が立ていた。
「見てる」
「何を?」
「ちうち
 虫取りをしているとは言わなかた。言わなくても虫かごと虫取り網を持たその姿を見られればすぐにわかることだし、それに何故か虫取りをしていることを少女に咎められそうな気がしたのだ。
「ふん」
 着物は淡い緑色で光沢のある蝶の刺繍がちりばめられている。
「君はどこのこ?」
 この近所では見かけない子だた。顔だちも整ていて見とれるほどに可愛い娘だたので、一度でも見かけたことがあれば印象に残ているはずだ。少年は近所の子どもだたらみんな知ていたからたまたま遊びに来た子なのだろうと思たのだ。けれどもその答えは意外なものだた。
「ここ」
「でも、一度も見たことない」
「うん。そうかもね。あんまり遊ばないから」
「なんで?」
「だて友達もいない」
「だたら今度一緒に遊ぼうよ」
「ほんと?」
 約束通り少年は次の日に蝶の飛ぶ原ぱを訪れ、少女と遊んだ。
 少年は遊びが楽しかたのもあるが、少女の喜ぶ顔を見るのが嬉しかたから毎日のように訪れては遊んだ。
 ある日、少女はもう遊ぶことはできないと言た。
 どこか、遠くへ行くのだという。

 少年と少女はこうして出会た。
 そして、一年後二人は再会した。

 少年は少し成長していて、少女も少し成長していた。
 遊び、別れる。
 一年ごとの再会が幾度か繰り返され、二人は成長していた。
 少年は何故か少女のことを誰にも話さなかた。
 親はいつもの友達と遊んでいるのだろうと思ていたが、ある時期になると急に遊ばなくなることをいぶかしむ友人もいた。そんな時はその場しのぎの嘘でどうにかごまかしていた。
 何故誰にも話さなかたのだろうか。秘密が欲しかたのかもしれない。とても繊細で脆い、秘密。誰かに話してしまえば、その秘密が一瞬で粉々になてしまいそうで、怖かたのだ。
 でもそんな大事な秘密も時が経つにつれて忘却の波に飲まれ始める。
 中学に通い始めたころだたか、新しい生活に慣れるのに精一杯で、新しい仲間と遊ぶのが楽しくて、すかり少女との約束を忘れてしまていた。
 さらに一年が過ぎ、友達と馬鹿みたいにふざけ合いながら寄り道をした帰り、ふと懐かしい道を通ていることに気付く。少女に会いに行くときいつも通ていた道だ。あ、と思わず声が漏れた。「どうした?」という友人に先に行てくれと言うと急いで原ぱまで駆けていた。
 きと、いないだろう。
 そんな風に言い聞かせながらも駆ける速度は緩まない。
 焦りと。
 後悔と。
 期待と。
 悔恨と。
 複雑な感情を胸に抱きながら走る。
 まだ自分を待ていることなんてありえない。それは自分に対する言い訳だろうか。あるいは、もしいなかた時のための心の緩衝材。本心でないことはわかている。走るのを躊躇たりしないのだから。
 そこについたときには息がだいぶ上がていた。
 膝に手を置いて肩で息をする。落ち着いたところで顔を上げる。彼女の顔を探していた。
 どこかに。
 きと。
 何を考えてるんだ。
 もう遅い。待てるはずがない。
 心の中で起きた小さな葛藤はすぐに打ち消された。
 蝶が飛んでいた。おびただしい数の、蝶、蝶、蝶。
 煩わしいほどに、美しい。目が追い付けないほどに、色鮮やか。
 そして。
「久しぶり。元気だた」
 彼女の笑顔はとても美しかた。

 その頃には昔のように走り回て遊ぶようなことは無かた。
 二人で蝶の大群の舞を見ながら語り合た。
 学校であたこと、友達のこと、自分のこと。
 彼女は笑て聞いていた。
 基本的には聞いて、相槌を打て、突込んで。
 話すことは楽しかたけれど、もともと話好きというわけでもなかたので限界もある。だから彼女のことを聞くことにしたんだ。
 学校の話とか、友達の話とか、彼女自身の話とか。
 聞いた瞬間、彼女の顔は曇る。
 そしてなんとなく誤魔化されてしまう。
 なんとなく誤魔化されて結局いつの間にか自分が喋てしまている。
 それほど深く追求する気はなかた。彼女が話したくなたら。それでいいんだ。

 時が流れる。
 一年、また一年と。

 少年と少女は成長した。お互いの感情は徐々に変わていく。
 最初は遊び仲間。
 お次は友達。
 さらには親友。
 そして……

「俺達ていつまでこんな風に会てられるのかな」
「え、どうして?」
「だてさ。仕事しだしたら忙しくなるし」
「会いに来る暇もないほど」
「そりなるべく会いには来るけど」
「だたらいいじない。私、待てるから」
……
「どうしたの?」
……いや……さ、なんつー……一緒に……なんつーか」
「どうしたの?なんか変だよ」
「えー……一緒に……その」
「もう。はきり言てよ」
……その……暮らせたらいいかな……
……
「いや、ごめん。なんか変なこと言て」
……ううん」
「急にこんなこと言ても駄目だよね。いや、今すぐにていうわけじなくて」
「嬉しい。でも」
 しばらく二人の間に沈黙が流れた。
 そして少女は語りだす。
「信じてもらえないかもしれないけど」

 少女ははじめて自らのことを語りだした。
 彼女は蝶の化身だという。
 蝶の化身と言ても一匹の蝶ではなく複数の蝶、それどころかこの場所を舞う蝶の群体の化身だというのである。
 初めはもちろん信じられなかた。
 けれども納得のいく部分もあた。
 彼女は蝶が舞い始めるころに現れて、蝶が消えることに去ていく。
 確かに彼女との思い出は蝶の大群の舞とともにある。

「だから、ずと一緒にはいれない」

 彼女の顔には、後悔と恐れがあた。
 こんなことを話してしまて本当に良かたのか。信じてもらえないのではないか。
 もちろん俺もそんな話を唐突に信じることなんてできなかた。
 だから俺は何も言えなかた。
 何も。

 次の日も、俺は原ぱを訪れ彼女を探した。
 だけど彼女は現れてくれなかたんだ。
 次の日も、そして次の日も。
 だけど彼女は現れなかた。
 そしていつしか蝶の舞は消えていた。

 俺はあの時何も言えなかたことを後悔した。あの時何か言ていればこんなことにはならなかたかもしれない。
 彼女はいままでみたいに笑て隣に座ていてくれたかもしれない。
 だけど……彼女はもういない。
 去て行てしまた。

 忘れよう。
 もう。
 彼女とは住む世界が違たということだ。
 彼女の話が本当か嘘かは別にして。

 けれども、また一年がたて、来てしまた。
 蝶が舞う中、彼女の姿を探しに。
 彼女の名を呼ぼうとして、名前を知らないことに気がつく。
 名前すら、知らなかたんだ。
 自然と涙が流れてきた。
 もう一度。
 もう一度だけでもいい。
 会いたい。
 会て、話がしたい。
 震えるほどに泣いて、名前の知らない彼女を呼ぶ。

「どうして……

 声が聞こえて振り返る。
 淡い緑色の着物に、蝶の刺繍がちりばめられている。
 彼女だ。
 間違いない。
 彼女の声。
 彼女の姿。
 彼女の顔。
 彼女だ。

「どうしてて、約束だろ。毎年、会いに来るて」

「でも」
「いいんだ。もう。ずと、このままでも」
「でも」
「君が何者かなんて、もうどうでもいいんだ」
「でも」
「ずと、年に一回でも、君と過ごせれば、それでいいんだ」

 あとは月並みな物語だ。
 ドラマチクな話はこれで終わり。
 でも、幸せは続いたよ。
 だから、俺は壊させるわけにはいかないんだ。
 彼女との場所を。

 爺様は誰か知り合いの話を語ていた風だたが、いつの間に自分語りになていた。きと酔ていたのだろう。少なくとも俺は酔ていた。酔てご機嫌になて爺様の話が終わたら爺様と一緒になて歌い飲んだ。笑てついつい調子に乗て「爺様!爺様!」と呼んでしまていたが、それでも爺様は許してくれたから酔ていたのだろう。あるいは、本当にいい爺様だたのかもしれない。
 爺様の話した話はきと作り話だてその時は思ていた。
 酔いに酔て目覚めてみれば布団の中だた。しかも既に朝なている。
 ぬあと言てばと目覚めると爺様の家だ。
 こりあかん。
 遅刻どころじない。
 やべーなとか思いつつも携帯を確認すると会社からは電話もメールも来ていない。ほとするもこれはこれで悲しい。時間を見れば今日の出勤時間にはまだ間に合う。酒臭いかもしれないがシワーを浴びていては間に合わないだろう。
 いざ出勤、
 とその前に爺様に挨拶せんとなと思て家の中を探してみるも爺様の姿はなかた。
 まー、仕方がない。帰りにでも寄て挨拶でもすればよかろう。
 事務所についてみるとなんだか騒々しいというかパトカー止まてるんですけどどういうことすか。まじでビビりながら事務所の扉をそと開けると皆さん神妙そうな顔をしていらいますね。なんすか。何あたんすか、と一番話しかけやすい片田さんにこそり聞く。
「爺さん死んだよ」
 どうやら安原さんにも聞こえていたらしい。て、え?
 え?
 ええ?
 えええええええ!?
「まじ%
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