第二回、でぎずどぼい杯
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Cを選んだあなた
茶屋
投稿時刻 : 2014.03.16 22:09
字数 : 744
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Cを選んだあなた
茶屋


 さあ、これが、Cを選んだあなたの物語です。
 驚きましたか?
 ページを飛ばさずに読んできたあなたはもしかしたら、AやBを選んでいた場合のあなたの可能性の物語を読んだかもしれません。
 でもそれはあくまで可能性。
 あなたはCを選んだ。
 動機は、もしかしたら何となくだたり、Cという文字に愛着があるからだたり、あるいは乱数によるプログラムによて選択されたものかもしれません。
 けれども、理由なんて関係ないのです。
 そうでしう?
 たいていの場合、運命に意味なんてないのと一緒で。

 Cを選んだあなたには様々な運命が待ち構えていました。それはAを選んでも、Bを選んでも大差がありませんでした。まあ、いままで読み進めてこられたのならわかておいでかもしれませんが、違うのは結末だけです。
 そう、つまり、終着点。
 残念ながらあなたは彼女を救うことはできませんでした。
 あなたの大切なあの人は、あなたの愛したあの人は、苦悶の果てに息絶えました。
 救いなどありません。
 彼女はこの世のすべてを、あなたさえも恨んで死んでいたのです。
 何せ彼女を苦しめて命を奪う選択をしたのはあなたですからね。
 そしてあなたも絶望している。
 どこで間違たのかと自問する。
 そう、間違いない。
 あの時の選択だ。
 けれども、もはやすでに遅い。
 選択は変えることはできない。
 また、最初からやり直せばいいじないかて?
 それは無理ですよ。ここでもう、あなたの物語は完成してしまたのですから。
 ページを戻て読み返したところで、それはただの「ありえたかもしれない可能性」でしかなくて、「妄想」に過ぎません。
 ただ、まだ最後の最後、エピローグだけはあなたにお任せしましう。
 あまり残たスペースはございませんが、あなたの好きなように、あなたの物語を終わらせてください。













 <了> 
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