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第一回 クオリティスターター検定
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アストロノミコンの断片
 投稿時刻 : 2014.06.07 01:37 最終更新 : 2014.06.07 01:42
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- 2014.06.07 01:42:43
- 2014.06.07 01:37:44
アストロノミコンの断片
たこ(酢漬け)


 12であるか、13であるか。
「それはともかくだね、360÷13はいくつになる?」
「えと、27.69307692307692307692307・・・・」
「では、360÷12は?」
「30」
「一室は?」
「本人の室」
「二室は?」
「所有の室」
「三室」
「知識」
「四室」
「家庭」
「五室」
「創造性」
「六室」
「義務」
「七室」
「人間関係」
「八室」
「死と再生」
「九室」
「精神性」
「十室」
「社会性」
「十一室」
「同志」
「十二室」
「霊性」
「そうだね。そしてこれらは1-7、2-8、3-9、4-10、5-11、6-12の関係で対になている」
「ここにもう一室追加できる?」
「いえ、私にはわかりません」
「それはそうだと思うよ。僕にだてわからない」
 そう言て苦笑する。
「ところで、ここに13という数字は2で割り切ることができないね。これはどういうことだろう?」
「割り切れない。つまり・・・」
「もしかすると、二項対立の思考ができなくなるかもしれないということだね。陰と陽、善と悪、個人と社会、男と女、あなたと私・・・。全部2で割り切れるとは思わない?」
「先生、私にはよく分かりませんが。それはいいことなのでしうか?」
「そうだね。今は何とも言えない。ただ、割り切れないということはつまり、13番目の星座の出現で、この世に割り切れない、つまり今までの二項対立には当てはまらない新しい価値が生まれる可能性はあるということだ。良いか悪いかは別としてね」
「良いか悪いかは別、ですか」
「ところで話は変わるけど、トラインもセクスタイルも、スクエアもオポジンも全部30で割り切れるね。これは何を意味するのだろうか?」
「割り切れる、ということに意味があるのでしうか、何とも言えませんが」
「そうなんだよ、割り切れる。でも13になた途端割り切れなくなる。なんでだろう?」
「それには数学的な答えが用意されているかもしれませんが」
「そうだね。そちの方に期待しようか。それより、へびつかい座の神話は知ている?」
「いいえ、あまり知りません」
「そうか。じあ少し話すとね、ある時アポロンがカラスの告げ口を本気にしてしまたんだ。それで、アポロンは間違て恋人を殺してしまう。だがその恋人はその時身ごもていて奇跡的に赤ん坊は無事だたんだね。それからその赤ん坊はいて座であるケイローンに育てられ、名医アスクレピオスとなた。だが、アスクレピオスは死者をも蘇らせる方法を開発してしまい、ハデスの怒りを買てゼウスに殺されてしまたんだ。それから医者の腕を称えられて星座となたんだけどね」
「なんだか、物騒な話ですね」
「そうだね。ハデスの怒りを買たときなんて散々だただろうね。それにいわばアスクレピオスはみなしごだ」
「すさまじい一生ですね」
「そうだね。へびつかい座の出現によて、新たな価値が創造されると見るか、それとも世界はバランスを崩し混沌へと向かうのか、どちらだと思う?」
「先生、さきから難しい質問をしすぎです。私には分かりませんよ」
「そうだね。僕にもわからない」
 そう言て先生はにこりと笑た。それからふとため息をついた。
「それじあ、天体観測でも始めようか」
「そうですね」
 そう言て、二人は部屋を出て行た。二人がいなくなた部屋で、蝋燭の灯火がゆらりと揺らめいた。
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