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第一回 日本法螺小説大賞
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きらら397はレコーディング活動に専念しています <粗挽派>
 投稿時刻 : 2013.03.20 19:55
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きらら397はレコーディング活動に専念しています <粗挽派>
メテオラシャワー


――かつて田植えをしていたのは、ほかでもないイネ自身だた!!

 これまでの常識を覆すこの発見は、雨酸草伊蔵教授らによる絵巻物の調査で最近明らかになたものだ。

 宮廷で和歌を詠む十二単の大和なでしこ。その横には、春には田に水を引き、夏には案山子を立ててアイガモを飼い、秋にはヤンマーゼルを爆走させて稲穂を刈り取り、冬には千歯こきで脱穀する働き者のイネが詳細に描かれていた。これだけ保存状態のよい絵巻物が吉野狩遺跡から発掘されるのは珍しいという。

 では現代のイネはどうして稲作をしないのだろう。雨酸教授に話を聞いた。

 「ひとことで言うと、価値観の変容ですね。そして当時のイネは現代のイネのように職業選択の自由がなかたことがわかています。親の家業を受け継ぐのがイネ社会のしきたりだたのです。

 しかし1970 年代からはじまた国の減反政策によて、イネをとりまく環境も激変しました。現在の主流銘柄はこの政策の下で生まれた世代のイネたちなのです。

 たとえば、あきたこまち。これは美人なだけで働くことを知りません。そのあきたこまちにのぼせ上がてしまてやはり働かないのが、ひとめぼれです。また、きらら397は、Jackson5、U2、Blink182、それにSUM41といた数字系洋楽アーストの一員として902000年代に一世を風靡しましたが、近年、AKB48の登場によて国内シアを一挙に奪われやむなく一時活動停止、その後最近になて再始動し、今はレコーング活動に専念しています。

 コシヒカリは一番働きそうですが、残念ながらそんなことはありません。みなさん、田んぼで光るものを見てホタルだと言うでしう。でも実はホタルなんてめたに飛んでいません。あれはほとんどがコシヒカリの発光なんです。夜にあんなに光ていては、昼間に田んぼを世話することなんてできませんよね。キラキラメイクをしておじさまたちと夜の街に繰り出すホステスさんが昼間は家でぐうぐう寝ているのと同じことです。

 強いていえばササニシキがたまの休暇で水田に来るぐらいでしうか。しかしそれですら、作者がササニシキという名前に掛けた話を思いつかなかたからにすぎないのです」

 教授の研究グループは、今後さらに絵巻物のX線分析を行い、描かれたイネが現在のどの銘柄の先祖なのかを遺伝学的に特定する予定だという。


(今回の発見は弊社考古学雑誌『捏造ゴドハンド 10月号』で特集する予定です)
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