第40回 てきすとぽい杯〈夏の24時間耐久〉
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夏休みの日記
(大沢愛)
投稿時刻 : 2017.08.19 22:00 最終更新 : 2017.08.19 22:07
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- 2017/08/19 22:07:05
- 2017/08/19 22:00:52
夏休みの日記
大沢愛


 八月七日 志村清彦
 最初のページに書くのは緊張する。ここは暗いし、この鉛筆は先が丸くて書きにくい。もしかしてコレって鉛筆削りじゃなくてナイフで削ってるのかな。やばい。なんかすごいリアルだ。どうなるんだろう。

 八月七日 得津翔
 うーっす。二ゲト。なんかヘンな臭いするなここ。なんでもいいんだよな、書けば。そら書いた。さてと、カマンベイベー。

 八月七日 仁井田芳照
 今着きました。外は蒸し暑いのに、この中はひんやりしてる。先に着いた人が二人いるんだよね。途中で出会わなかったから、まだ中にいるのかな。探してきます。

 八月七日 小見拓斗
 うっそくせー。ネットで昨日の晩になっていきなり盛り上がるとか、裏に何がいるんだよ。俺は話が分かる方だから、いっちょかみさせてくんない? とりあえず書いたし。

 八月七日 中埜凛
 みんなどこいったの。怒るよ。私一人こんなとこに残して。どうせ祐司でしょ。あれだけ書けってうるさかったのに、誰も書いてないって信じられない。絶対許さないからね。

 八月七日 祖父江祐司
 え? 凛、先に来てたの? 凛がいなくなったから俺ら皆で探してたのに。それにしちゃ修人も翼も洋もいなくなるし。もしかして俺だけハメられてるの? 冗談キツいわ。おーい、どこいったー?

 八月七日 有安秀人
 おい待てよ。確かこのページの最後ってこの小見ってやつだったよな? 俺、目を離したのほんの数秒だぞ? なんで凛と祐司が書いてんだよ。ちょー、やべーぞここ。車の鍵は洋だよな? とりあえず離れようぜ。

 八月七日 伊馬部洋
 おまえらいい加減にしろよな。あのアルファード、親父の車なんだぞ。俺のケツポケのキー、いつの間にか抜き取りやがって。ぶつけて凹まされたら俺、親父に半殺しにされるわ。なあ、勘弁してくれよもう。おーい?

 八月七日(いや八日?) 芳沢陽一郎
 ここに来るまでは山の中の一本道だから、もしここまでの日付が今年のものだとしたら八人がまだここにいることになる。LEDライトでくまなく探したけれど、人はいない。足跡はここに入って来るだけで、出て行ったものはない。本物か。すごいぞこれは。

 八月八日 能美亮一
 はっきり言ってデマだと思っていた。〇〇山中腹の廃ホテル「夏休みの日記の怪」なんて。夏休み中にここを訪れて、受付カウンターに置かれたノートに日付と名前、ひとことを書けば何かが起きるとか。やられた。一文字書くたびに足元が見えなくなってくる。これは鉛筆じゃない。芯に見えるのは、俺の
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