てきすとぽい
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推敲バトル The First <前編>
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…
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〔 作品5 〕
アイス・ボックス
(
゚.+° ゚+.゚ *+:。.。 。.
)
投稿時刻 : 2013.06.22 15:43
字数 : 4519
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アイス・ボックス
゚.+° ゚+.゚ *+:。.。 。.
子供の頃
っ
て、自分の周りの世界が全てだから、家の中のち
ょ
っ
と変わ
っ
た習慣だの状況だの
っ
て、ほかの家でも一緒なんだと思いこんでた。
たとえば、私がまだ小学校に上がる前の頃。我が家の冷蔵庫はすごく古いタイプで、冷蔵庫の上に左開きの冷凍庫が乗
っ
てた。もう少し大きくな
っ
てから知
っ
たけど、お友達の家の冷蔵庫はどこも皆新しめで、たいてい引き出し型の冷凍庫が冷蔵庫の下についてたらしい。でも私はだいぶ長い間、どこの家でも冷蔵庫の上には冷凍庫が乗
っ
てるんだと思
っ
てた。
私がまだ3歳か4歳の頃だ。お兄ち
ゃ
んは私より2つ年上だから、5歳か6歳だ
っ
たはず。夏休みのある日、お兄ち
ゃ
んは近所の駄菓子屋でホー
ムランバー
の当たりを引いた。これは当時の私にと
っ
ては一大ニ
ュ
ー
スだ
っ
た。ホー
ムランバー
の当たりを見るのは初めてで、その時、私はお兄ち
ゃ
んがヒー
ロー
に見えた。
お兄ち
ゃ
んも、ホー
ムランバー
の当たりを引いて嬉しか
っ
たし誇らしか
っ
たに違いない。でもそんな浮ついた感情や驕りはおくびにも出さず(少なくとも当時の私にはそう見えた)、きわめて冷静な態度で、当たりによ
っ
て手に入れた二本目のホー
ムランバー
を冷凍庫に仕舞おうとした。
「これ、俺のだかんな」
お兄ち
ゃ
んは怖い顔で私を睨みながら言
っ
た。
「手
ぇ
出すんじ
ゃ
ねえぞ」
お兄ち
ゃ
んは背伸びして冷凍庫の扉に手を伸ばしたんだけど、背が足りなくて全然届かなか
っ
た。何度かつま先立ちにな
っ
たり、ジ
ャ
ンプしたりして、冷凍庫を開けようとしたんだけど、どうしても無理で、そのうち諦めて冷蔵庫を開けて、一番上の棚の右の方に当たりのホー
ムランバー
を隠した。当時まだ5、6歳だ
っ
た少年のやることだから、まあ、仕方ないよね。私は何の疑問も持たず、冷蔵庫を閉めるお兄ち
ゃ
んの背中を見ながら、ぼんやりと、ああ、お兄ち
ゃ
んは、大切なものは冷蔵庫に仕舞うんだなあと、子供心に思
っ
ていた。
当たり前なんだけど、ホー
ムランバー
は冷蔵庫の中で溶けてしま
っ
て、冷蔵庫の中がべち
ゃ
べち
ゃ
にな
っ
たから、買い物から帰
っ
てきたママに、お兄ち
ゃ
んは叱られてしま
っ
た。その時、私はなんだか、無性に悲しくな
っ
てしま
っ
た。大切なホー
ムランバー
を失
っ
た上に、ママに叱られているお兄ち
ゃ
んがかわいそうで。それで、当時3、4歳だ
っ
た私は、悲しみのままに泣き出した。今思えばなんてことしたんだろうと思うけど、まあ、し
ょ
うがないよね。突然その場で私が泣き出したものだから、ママはも
っ
とかんかんにな
っ
たんだ。私がなんで泣いてるのか言わないものだから、ママは、お兄ち
ゃ
んが私のホー
ムランバー
をいじわるして台無しにしたと思いこんだんだ。そんなわけないのに。お兄ち
ゃ
んは誤解されてきつく怒られたのに、泣かなか
っ
た。お兄ち
ゃ
んは、いつも泣かなか
っ
た。
「ねえ、お兄ち
ゃ
んて友達いないの?」
夕方6時、夕飯時にな
っ
てようやく起きてきたお兄ち
ゃ
んに、私は言
っ
た。眠そうに目をこす
っ
た後、お兄ち
ゃ
んは何も言わずに体を起こす。ち
ぇ
っ
、無視かよ。こ
っ
ちはお兄ち
ゃ
んがず
っ
と寝てるからずー
っ
と暇だ
っ
たのにさ。
「お兄ち
ゃ
ん、入院してから全然学校の人お見舞いに来ないじ
ゃ
ん」
お兄ち
ゃ
んは何も言わない。
もうすぐ夕食が配られるからかな。廊下の方は少し騒がしくな
っ
てきた。カー
テンで仕切られた隣のベ
ッ
ドの方からは、夫婦と思われる中年の男女の他愛もない会話が聞こえる。お兄ち
ゃ
んは怪我で入院してるんだけど、お隣さんは何かの病気の手術で入院しているらしい。お兄ち
ゃ
んは同じ部屋の他の人と全然話さないから、私も詳しい事情はわからない。
お兄ち
ゃ
んは誰とも話さない。看護婦さんとも会話しようとしないし。お見舞いにもほとんどだれも来ないから、私ぐらいしか話し相手なんかいないはずなのに、入院してから私とも話そうとしてくれない。
テレビをつけた。夕方のバラエテ
ィ
番組をや
っ
てた。
「あの子、また来てたよ」
あんまりにも暇すぎて、私は、言いたくなか
っ
たのに、言
っ
てしま
っ
た。お兄ち
ゃ
んの目がちらりと一瞬だけこ
っ
ちを見た気がしたけど、気のせいかもしれない。
「お兄ち
ゃ
ん全然起きないのに、ずー
っ
とここに座
っ
てたよ」
そう言
っ
て、私は自分が座
っ
てる丸椅子を指さした。お兄ち
ゃ
んはもうこ
っ
ちを見ない。まあ、お見舞いに来た同級生の女子が、この丸椅子以外のどこに座るのか
っ
て話だから、これはどうでもいい情報だ
っ
たよね。
それ
っ
きり、またお兄ち
ゃ
んはむ
っ
つり黙り込んだ。超つまんない。テレビの中で若手のお笑い芸人たちがくだらないこと言
っ
てじ
ゃ
れあ
っ
てる。スタジオの笑い声が聞こえてきた。たぶん面白いことをしているはずなのに、お兄ち
ゃ
んは画面を見つめたままち
っ
とも笑わない。つまんない。今日はもう帰ろうかな。そう思
っ
たとき、お兄ち
ゃ
んはサイドテー
ブルにあ
っ
たペ
ッ
トボトルに気付いたようだ
っ
た。
あの子が持
っ
てきたんだよ、と言おうとして、やめた。今日はお見舞いに来たのあの子だけだ
っ
たし、あの子はい
っ
つもレモンウ
ォ
ー
ター
買
っ
てくるから、言わなくた
っ
てお兄ち
ゃ
んはわか
っ
てる。
「私、あの子、嫌い」
お兄ち
ゃ
んは何の反応もしない。
「なんかさ、ぶり
っ
こ
っ
て感じ。お兄ち
ゃ
んの前では大人しくしてるけどさあ、絶対腹黒いよ」
廊下からキ
ャ