てきすとぽい
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第13回 てきすとぽい杯
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だらだらと呑む奴らの話
(
長介
)
投稿時刻 : 2014.01.18 23:40
字数 : 1498
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だらだらと呑む奴らの話
長介
「おう、この刺身うめえな!なんだ
っ
け」
「サワラ。おまえが頼んだんだろ!」
「ヨシオはいつもそんなだよな。一瞬で前のこと忘れやが
っ
て。
オレが貸した三千円返せよ!」
「ヤスノリから金なんて借りた
っ
け?いつ?」
「てめー
マジか!マサシと呑みに行くけどカネねー
っ
て、一週間前!
マサシ、おまえも見てたよな?」
「ていうかそれでも足りなくて、俺が千円多く出したんだよ。ほんとこいつは
……
」
「おー
、おー
?ていうか呑み
っ
てどこ行
っ
た
っ
け?」
「桜新町の十銭酒場だよ。水谷君が旨い
っ
ていうからさあ」
「あー
、そうだ
っ
た。あんましだ
っ
たなー
、魚まずくてさあ」
「すまんか
っ
た
……
」
「いやいやいいんだよ水谷君、こいつが異常に魚に厳しいだけ」
「ていうかヨシオ、水谷君いる前でその発言はないわー
」
「ヨシオはうるさいわりに、注文した刺身の名も忘れてるしなあ」
「いやー
、魚の名は忘れる
っ
し
ょ
?イナダとかノドグロとか言われてもさー
」
「ノドグロなんてすぐ覚えるだろ?ま、どうせ俺らがめ
っ
たに食える魚じ
ゃ
ねー
けど」
「それにタクがいるだろ。金沢出身だよ」
「俺か?ノドグロ
っ
て金沢じ
ゃ
ほぼとれないんよ。山陰のほうよ」
「あ、そうなん?」
「また無駄な知識を増やしてしま
っ
たな」
「はい、ビー
ルおかわりする人!ヤスノリだけ?」
「俺ホ
ッ
ピー
」
「マサシー
。ホ
ッ
ピー
ならビー
ルでいいじ
ゃ
ん」
「馬鹿おまえ、プリン体がだなあ
……
」
「はいはい。タクは?」
「ウー
ロンハイ。最近凝
っ
てるんよ」
「こんな店のウー
ロンハイに凝
っ
てるも何もあるかよ。水谷君、どうする?」
「おう、カシスオレンジで」
「カシスオレンジかあ。水谷君さすがだなあ、うん」
「なんだよそれww」
「なあヨシオは?」
「トイレ行
っ
たよ」
「おう」
「あいつはさあ、ほんとにダダ漏れだよ、記憶も財布も下半身も」
「その表現だとヨシオ君ドンフ
ァ
ンみたいだよw」
「ドンフ
ァ
ン!水谷君はさすがだなあ」
「やめろよw」
「あ、ヨシオ帰
っ
てきた」
「俺、高い焼酎頼んじ
ゃ
っ
た」
「てめえどうせカネないくせに割り勘だと思
っ
て!いいちこにしろ!」
「ヤスノリの口うるささは異常だと思う」
「でもカネないんだろ?」
「今日は二千円もあるぞ!」
「全然足りないと思うんよ」
「いや俺が貸すから、いざとな
っ
たら」
「水谷君、好き!」
「そんなw」
「ヨシオにはマサシがいるだろ」
「マサシ君とは別れますわ」
「正直ホ
ッ
としたよ俺」
「焼酎お湯割りおまたせしましたー
」
「あの店員さん、他の飲み物はまだすか?」
「え、ご注文いただいてませんが」
「あれ?」
「
……
あれ?じ
ゃ
あ、あらためて」
「俺ホ
ッ
ピー
で」
「俺ビー
ル」
「ウー
ロンハイ」
「カシスオレンジじ
ゃ
なくてモスコミ
ュ
ー
ル」
「かしこまりましたー
」
「で、さ
っ
きはなんで通
っ
てなか
っ
たんよ」
「つかみんなの注文きいてたやつが伝えてなか
っ
たんだな」
「え?それ
っ
てさ
……
誰だ
っ
たんだ?」
「あ
……
」
「俺、ヤスノリ、マサシ、タク、水谷君
……
。
じ
ゃ
あ、さ
っ
き注文きいてたのは誰だ?」
「
……
ああ」
「この席には、実は
……
六人いるんじ
ゃ
ないだろうか」
「ヨシオ
……
」
「だ
っ
てそうだろ、そう考えないと
……
つじつまがあわない」
「
……
怖いな」
「マサシ
……
」
「座敷わらし
っ
ているんだ
……
あた
っ
!なんで殴るのヤスノリ」
「自分の心にきいてみろ!」
「あた
っ
!やめろよー
!助けて水谷君!」
「無理www」
「いやマジでなんで殴るの?タク、冷静に解説してよー
」
「うん、それは、注文聞いてたのがおまえだからだよ、ヨシオ」
「
……
」
「
……
」
「トイレ行くついでに頼んできたんだと思
っ
てたわけよ」
「
……
てへ。ごめん!おわびに今日は多めに出すから!」
「二千円しか持
っ
てないだろうがおまえは!」
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