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200文字小説コンテスト
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二十三夜
 投稿時刻 : 2014.03.31 23:21
 字数 : 200
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二十三夜
社大(takao)


「まだ出ないのか」
「もうすぐ、もうすぐ」
 山際がぼんやり明るい。朝には固く閉じられる日除けを今は全開にして、つまみを手に盃を傾ける。
「出た!」
「やとお出ましか」
 弓の先が現れた。下に弦を張るまであと少し。
 朝日は自分にはまぶしすぎる。毎日見え方を変える、借り物の光が丁度いい。そう思ているのに、日付が変わるまで共に居られて、小さな窓から淡い光を浴び、顔を見合わせ笑える。そんな願い事が叶ているなんて。
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