200文字小説コンテスト
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いっぱいがおっぱい
投稿時刻 : 2014.03.17 23:08
字数 : 200
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いっぱいがおっぱい
茶林小一


 彼女が着てる黒いニトの下にはおぱいが二つ。
 叩いてみたら四つに増えた。
「増えて欲しかたんじない。大きくなて欲しかたんだ」
 涙を流しながらバンバンと胸を何度も叩く。膨らみは幾つも増えてゆき、俺はその中に埋もれる。
 ああ、これは確かに、おきいのに顔を埋めたときと同じ感触だ。
「質は量で補えるのか」
「世の中見てると、そういうことも多いわね」
 彼女が俺の頭をやさしく撫でる。その指もまた、柔らかだた。
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