朝の情景コンペ
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This is the beginning of a new day. Good Morning everyone.
茶屋
投稿時刻 : 2013.05.15 22:04
字数 : 879
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This is the beginning of a new day. Good Morning everyone.
茶屋


 黒が
 灰に
 
 灰は
 白に

 周囲の色は夜が明けるにつれて、色合いを変えていく。
 だが、視界は一向に鮮明にならない。暗闇の代わりに霧がやてきたのだ。
 森は深い霧の底に沈んでいた。
 闇の中では時折、悲鳴のような鳴き声が聞こえるだけだたが、鳥達の目覚めの挨拶が聞こえるようになてきた。
 だが、男たちの耳には賑やかな朝のやり取りも聞こえてはいなかた。
 聞こえるのは己の鼓動と葉を踏みしめる乾いた音。
 皆が一斉に立ち止またかと思えばナイトビジンゴーグルを取り外す。霧があるとはいえ目視でも充分な明るさだ。
 男たちは一言も声を発しなかたが、鋭い目つきと簡単な手の動作で言葉を交わしていた。
 彼等の姿は、森に溶け込んでいた。まるで人の形をした茂みが移動しているかのようだた。
 思い思いの葉や苔、樹の枝で装飾したギリースーツと迷彩服。顔にも泥のようなものを塗り、ぎろりとした白い目だけが不気味に輝いている。
 手にはアサルトライフル。大方はパキスタン製の模造銃だが、手入れしやすく弾づまりも起こしにくいので使い勝手が良い。数名はスコープのついた狙撃銃を手にしている。
 兵士、である。
 確実に一歩一歩、だが素早く、白い霧の中を進んでいく。
 露が滴り落ちてこようとも、決して動じる様子はなかた。彼らが鈍感というわけではない。ただ、集中しているのだ。
 完全な隠密作戦で、奇襲攻撃であたから、敵と邂逅する可能性は低いのだが、それでも警戒を怠ろうとはしなかた。
 村を出る前に吸た煙草には一種のナノマシンが含まれており、神系デバイスと共同して恐怖心等を退け、集中力を向上させる。だから、彼らの頭のなかには仕事のことしかない。
 そして、彼らは仕事場にたどり着く。
 隣村だ。
 彼らは素早くアイコンタクトとサインを出して散会する。皆、隣村の地図は頭のなかに叩きこまれている。
 文字通り、村の床屋に三次元画像データを埋め込まれたのだ。
 皆、音もなく配置についた。
 隣村の警備兵は各方角に二人ずつ、気の緩んだ顔をしている。夜襲には備えていた様子だが、夜が明けて安心しきているのだろう。


 さあ、一日の始まりだ。
 おはよう。
 皆さん。
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