妄想話は好きです。テレビでも島田紳助とか関根勤とかやりますよね。
高校生らしさを超えた妄想が、絶対かなわない哀れみを伴った結末をむかえて面白かったです。
文章も流麗耽美で勉強になります。
ただ、青木薫ちゃんの詳細というか説明を頭にも持ってきてくれてたら、もっと妄想の世界に浸れたかもしれません。

執筆おつかれさまでした。

皮膚を噛み切った場面の「不意に皮膚の緊張が解かれ」という表現が写実的で巧いなと思いました。
話の内容自体としては「僕はまだ囲碁のルールを知らない」で締めても変わらないだろうに、さらに青木薫の独白も付け加えたのが、徹底していますね。

文章がとてもキレイです
特に前半の官能小説の部分が高校生ふたりのインテリ具合がよく出ているなぁと思いました。
俺は官能小説を読んでいるのではない、文学を嗜んでいるのだ、みたいな。
囲碁部なのに囲碁のルールを知らない、想い人は文科系ＮＧなど否定が読んでいて小気味よかったです。