A 「その4人の中では僕が一番先に帰りました。帰るまでは自分の席にいたので、もちろん、そのときは机がありました」
B 「Aくんが先に帰ったのは間違いありません。長い間集中して机に向かってペンを動かしていたけど、大きく伸びをしたあと、帰っていく姿を覚えてます。私が帰るときには、CとDがまだ残っていました。そのときはAくんの机はあったと思います。」
C 「Bがいつ帰ったのかはわかりませんが、私が気付いたときには、私とDだけでした。私たちが帰るまでに教室に入ってきた人はいませんでした」
D 「私とCが帰ったのは、6時半くらいだったはずです。バスの時間に間に合わないかも、と焦っていたので、机までは覚えてません。それで廊下で先生にさよなら言ったじゃないですか」
先生「そうだった。……それにしても、あれだけリアルな猫が書かれているんだから、誰かが見かけたら、すぐにわかりそうなもんだが」
A 「昨日の放課後頑張って書きましたからね。今日もう少し修正つもりだったのに……」
先生「机に落書きする事は感心しないけどな!」
みんなが笑った。