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第49回 てきすとぽい杯〈てきすとぽい始動7周年記念〉
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こどもの世界
 投稿時刻 : 2019.02.16 23:52
 字数 : 1411
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こどもの世界
住谷 ねこ


水色のリボンが付いたうさぎのストラプがなくなたと言
泣きじくり、何を言ても収まらない娘を前に悩んでいた。

「あか……あヒ…あか……あか…ヒ…… 
うああ…」

明里ちんが盗たと言いたいのだ。娘は。

今日、幼稚園の帰りに遊びに来ていて明里ちんが帰た後
遊んでいたおもちを片づけていてなくなていることに気が付いた。

なくなたうさぎのストラプは、ここ最近の娘の一番のお気に入りで
いつも大切に宝箱に入れて家の中でしか取り出さない。

明里ちんに電話をして聞いてくれと何度も泣きながら訴える。

と明里ちんに「かわいいでしう」と自慢げに見せたに違いない。
明里ちんの家は共働きでおばあさんが幼稚園の送り迎えとかいろいろ世話をしている。
おばあさんは、結構な年で体の具合もあまりよくないのでどうしても放り出し気味になていた。

明里ちんは家が近いこともあてよく家に遊びに来ていたが
娘が無理やり誘ているのはわかていた。

本当は来たくなかたんじないかな。
おとなしくて、なんでも娘のいいなりになてくれる明里ちんは
娘の幼い自尊心を満足させるにはちうど良い相手だたのだ。

と、娘は自慢げにウサギのストラプを見せびらかしたんだろう。
今一番のお気に入りだから。

明里ちんは、いつも無理やり誘われては、あれこれ見せられて
面白くなかたのかもしれない。

たんだろうと思う。
そんなに大げさではなく、ちと一日だけとか
間違てポケトにいれちてとか
そんな感じかもしれない。
たぶん、そう。

小さなものだからどこかに紛れちたんだよ。
箪笥の裏とか、ベドの隙間とか。
家具は重くて動かせないから、今度の休みにお父さんに手伝てもら
探してみよう。
そう言て時間稼ぎをしてるうちに娘はたぶん忘れるだろうとも思う。

でも持て帰てしまた明里ちんはこのままでは辛いかもしれない。

いろいろ悩んだ挙句、私は明里ちんに電話をすることにした。
「遊びに来た時、うさぎのストラプを見なかた?見当たらなくて
どこにしまたか明里ちん覚えてないかな、しまうとこ見てなかた?」

そんな風に聞いた。
本当は娘本人に言わせたかたが
こんなに泣いていては無理だ。

明里ちんはしばらくだまていたが小さな声で「しらない」「みてない」といた。

私は、そうか、ごめんね。変な電話して、また遊びに来てね。
そういて電話を切た。

娘には忘れてもらうようさき考えた方法をとることにした。
「明里ちん、知らないて」

不服そうな娘はそれでも、しばらくしくりあげていた。

すると、チイムが鳴て出てみると明里ちんが息を切らせて
「私も一緒に探す」そういて立ていた。

それからしばらく二人で部屋でごそごそやていたが
娘が「あたー」といてウサギのストラプを握りしめてキチンに駆け込んできた。

枕カバーの端こに隠れていたのを見つけたらしい。

良かた良かたと言て、わざわざ来てくれた明里ちんにもお礼を言
二人で明里ちんの家の前まで送ていた。

て出てきたようでおばあさんが心配そうに玄関に出てきていた。

事情を話して娘と帰るみちみち、「よかたね。みつかて」
というと娘は「もう、明里ちんとは遊ばない」といた。

驚いて立ち止まり「どうして?」と聞く。
娘はますぐ前をみながら「明里ちん、うさぎ泥棒だから」
と言た。

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