大好きなのはあなたとユメと
初夢でいきなりゴキブリの集団に襲われる悪夢を見て、恐怖のあまり目を覚ました。ま
ったく新年早々ろくなことがない。すっかり目が覚めたので、とりあえず起動していたままにしていたPCのメディアプレイヤーのリストにあった、電グルのポップコーンを聞いてコーヒーを飲む。もともと”popcorn”は、Gershon Kingsleyの曲なのだが、こっちはTRー808のせいなのかわからないが、ちょっと重く感じる。だが卓球の音作りは嫌いじゃないので、こっちを聞いている。目覚めの曲にはなかなかいい。
そんなことを思いながらタバコをつけぼんやりしていると、戸棚にポップコーンがあるのに気がついた。イスから立ち上がって取り出し、袋を開けさっそく頬張った。すると口の中でポップコーンがはじけだした。激しい振動だ。いててててて。思わず口を開けるとポップコーンたちが飛び出してきた。なんだなんだ! 驚いていると彼らが言葉を発した。「やあぼくらポップコーンとポップロックのハーフ、ポップロッコーンだよ!」「ぼくら口の中が窮屈でたまらないから、つい出たくて、震えて暴れてたんだ」「でも暴れるのにもけっこうエネルギーいるんだよね」「振動してて、ああしんど、ってか?」好き勝手なことを言い放つと、彼らはponponponとはじけながら、風に乗って空へ消えた。