200文字小説コンテスト
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授業放棄過多症候群
投稿時刻 : 2014.03.23 22:08 最終更新 : 2014.03.23 23:29
字数 : 200
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更新履歴
- 2014/03/23 23:29:36
- 2014/03/23 22:08:39
授業放棄過多症候群
うらやマンジャイ健介


昼下がりの駅のホーム、ある日少年は唐突にぽつりと呟いた。
少年はすれ違う人の視線を紛らわすため、懐から電子タバコを何の節操も無く取り出し、長椅子にもたれ掛け、吹かす。彼にとてはこれも日常の一部なのだ。
「『気持ちいいくらいが丁度良い』て言うじないか」
「どうだろうね。人は皆、感受性が多種多様だからね」
左耳に接続している小型電話の留守電を聞き、少年は立ち上がる。
そして今日も惰性で、学校へー。急ぐ。
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