第18回 てきすとぽい杯
 1  20  21 «〔 作品22 〕
あなたを思う
投稿時刻 : 2014.06.15 00:30
字数 : 1453
〔集計対象外〕
5
投票しない
目次
 1 
 2 
全ページ一括表示
2 / 2
 しじまを破り、鳥が鳴いた。庭に、月光が降り注ぐ。

 東屋の人影は、ひとつになた。

 紅茶のカプを置くと、彼女はつぶやいた。

「ととと行ちまいな」

 もうひとつあるカプの元にあるのは、古びた写真。落ち着いた笑顔の青年と、彼女に似た女性が写ている。

「話ができて、楽しかたよ。蚊に喰われるのは困りもんだけどさ」

 ぽりぽりと、足をかく。

「まだ迷ているなんて思わないじん、祖父さん」

 ロマンチストだたからなあ。ため息をついて、彼女はもう一口、紅茶を飲んだ。
続きを読む »
« 読み返す

← 前の作品へ
次の作品へ →
5 投票しない