第1回てきすとぽぽい杯(15分拡張版)中止と見せかけ、ゲリラ開催
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お腹の秋歌
(茶屋)
投稿時刻 : 2014.09.20 23:22
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お腹の秋歌
茶屋


 誰かのお腹が鳴った

 と思った?
 残念でしたー。
 これは私の物まね?
 騙された?ねぇ?騙された?
 と得意げに彼女は聞いてくるので僕はうんざりした顔ではいはいと適当な相槌を打つ。
 打ったところで相槌とは何だろうと思う。
 相に打ち合う槌か?
 よくわからないと思って、僕はスマホを取り出しググる。
 「相槌 語源」と。
 どうやら鍛冶屋が刀を打つときに使う槌を師匠が打つ合間に弟子が打つのが語源らしい。
 そんな僕の興味を他所に彼女は満足げな顔で一人喋りつづけている。
 腹時計に腹鼓、まぁ腹太鼓は同じか、それに腹の虫、腹には色んな鳴り物がいっぱい詰まってる。
 お腹がすいたら鳴るのが時計と虫だけど、腹鼓は満腹な腹を叩くんだよね。
 ぽんぽこぽんぽこ。
 そんな風にいながら己の腹をポンとたたいている。
 そしておもむろに僕の腹を叩く。
 うわ。ぷにっとしたよ。だめだなー。運動不足なんじゃない?
 うるさいな、と僕は口に出すことはなく、ただ目で抗議した。
 運動しなよー。
 やなこったとばかりに僕はそっぽを向く。
 夕焼けが眩しい。
 夕焼け空を赤とんぼが飛んでいる。
 もう、秋か。
 そんな風に思う。
 なんだかお腹すいてきちゃった。
 そんな風に彼女が言うとこっちまで腹が減ってきた気がする。
 
 誰かのお腹が鳴った

 今度は彼女は何も言わず顔を赤らめている。
 僕はニヤリと笑って、おっと誰かさんの腹の鳴り物が鳴ったな、と言う。
 ますます彼女の顔が赤くなったような気がするのは夕焼けのせいだろうか。
 焼き芋でも食いたいから、どこかで買って二人で分けて食べよう、と思う。
 もう秋だ。
 食欲の、秋だ。
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