てきすとぽい
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あれ
(
伝説の企画屋しゃん
)
投稿時刻 : 2014.10.26 23:58
字数 : 824
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あれ
伝説の企画屋しゃん
僕が通う高校は、少々変わ
っ
た場所に建
っ
ている。
ある種の人にと
っ
てそれはベストロケー
シ
ョ
ンではあるが、別の人にと
っ
てはそうじ
ゃ
ない。
僕は残念ながら後者のタイプで、2年間学校に通
っ
ているのに、時折背筋が凍る思いをすることがある。
教室には当然、窓があ
っ
て、ふと見ればよく晴れた秋空が広が
っ
ている。
放課後が近いから、少し暮れなずんでいる。
そんな風に、僕は淡々と外の風景を眺めるのが好きなのだ。
余計なものなど、なくていい。
せ
っ
かく田舎町に住んでいるのだから、空と枯葉をつけた木々が見えれば充分だ。
そもそも学び舎とは、一体なんだろう。
勉学を身につけるために、集中する場だよね。
校歌にだ
っ
て、それに近い歌詞がついている。
「ほら、伊藤。人生は山あり谷ありだ。がんば
っ
てレー
ルに乗
っ
たつもりでも、先なんて分からんぞ」
この学校の教師たちは事あるごとに窓の外を指差し、そんなことを口にする。
伊藤が長谷川や御手洗に差し換わることはあ
っ
ても、話している内容は変わらない。
窓の外のあれは、教師たちの目にもやはり象徴的なものに映るんだろうね。
絶頂と底辺。
あれの構造は、その連続だ。
やれやれ、人生があれと同じだ
っ
てなんて、どうしてわざわざ口にするのかな。
大人の感覚
っ
て、不思議だね。
それよりも不思議なのは、あれが好きだ
っ
て人たちだ。
まるで電車を待つみたいに平然と順番待ちをしたりするけれど、あれのどこが楽しいというのだろう。
人生は平穏が一番だ。
あれが人生と同じだというなら、教師たちもそんな道を歩めばいい。
本当、あれを見ていると、僕はさまざまな矛盾を感じて切なくな
っ
ていく。
小さな車両がことことと地上97mまで登
っ
ていき、一気に下る。
教室から見ていても、胃がせりあが
っ
てくる光景だ。
世の中
っ
て、考えてみたら適当だよね。
よりによ
っ
て、遊園地の隣に学校を建てち
ゃ
うなんて。
田舎だから土地はあるはずなのに、これも試練なのかな。
卒業までの一年半、永久につづくレー
ルに乗
っ
ているみたいだよ。
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