【BNSK】品評会 in てきすとぽい season 9


 
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2015.01.12 00:09

投票期間:1/12 (月) 00:00 ~ 1/17 (土) 23:59
集計発表:1/18 (日)

No.01 海なる世界(すずきり)
http://text-poi.net/post/tamamogari/5.html

No.02 時流れ海流る(すずきり)
http://text-poi.net/post/tamamogari/6.html

No.03 オルフェウスの海(茶屋)
http://text-poi.net/post/chayakyu/99.html

No.04 水底から。あぶくを見つめて(大沢愛)
http://text-poi.net/post/ai_oosawa/20.html

No.05 人狼少年(ゲームスキー)
http://text-poi.net/post/namaegawakannai/2.html

No.06 破滅(木下季花)
http://text-poi.net/post/kika_kinoshita/16.html

皆さん投稿ありがとうございました。

感想や批評があると書き手は喜びますが、単純に『面白かった』と言うだけの理由での投票でも構いません。
毎回作品投稿数に対して投票数が少ないので、多くの方の投票をお待ちしております。
また、週末品評会では投票する作品のほかに気になった作品を挙げて頂き、同得票の際の判定基準とする方法をとっております。
ご協力ください。

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 「この作品が最も良いと思った」と思われる作品にのみ5の評価を、
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投票、気になった作品は一作品でも複数でも構いません。

たくさんの方の投票をお待ちしています。

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2015.01.17 20:32

本スレの感想を転載します。

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2015.01.17 20:33

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
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No.1 
絵を描く人間のエキセントリックさをはき違えていると思う。絵を描く人間の多くは飛躍が多くて理解できない話し方をする。哲学めいた理屈を捏ねるタイプはそもそも手が動かない。おそらく話のアイデアが先にあってそれを絵描きの師弟にただ流し込んだだけではないか。
 
No.2 
1と同じ作者の作品。哲学は饒舌であり作品の枚数を進めるには便利だがそもそも結論は出ない。話をいたずらに引き延ばし搔き回しただけで終わるケースがままある。SFの枠組みを借りてなんとか形にしたが安易な擬人化が興醒めだった。

No.3
セリフ主体に書かれているがあまりキレがない。地の文も少ない割には説明的で全体的に貧相な印象。酒の名前を用いたりバトル物のスタイルを借りたりとけばけばしいが作者だけが空回りしているようで虚しい。

No.4 
接続詞の使用を極力排した文章。スパンの長そうな話で短編というよりも長い作品の一部を持ってきたかのようだ。高校時代を海の底に譬えるのは 目新しくはないがラストであぶくを見上げるのは少しだけ印象的だった。

No.5 
 狼少年と詩人とを組み合わせたものの詩人が現状追認的な立ち位置に留まっていて物語のダイナミズムは意外なほど乏しい。セリフをカットしてみるとこの作品の正体が判る。説明でよたよたと進んでいるにすぎない。

No.6
「高橋ヒロシ」という名前を出したのが運の尽きで、あのヤンキー漫画の絵柄でしか見られなくなった。高橋ヒロシの漫画にはストーカー男もジャンキーになるような弱々しい主人公も似合わない。主人公が結局何もしないで終わるのが致命的。


***********************【投票用紙】*********************
【投票】:No.4 水底から。あぶくを見つめて (大沢愛)

 気になった作品:
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2015.01.17 21:12

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
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No.01 海なる世界(すずきり)


序盤から半ばあたりまで読み進めていき、これは例えばカミュの『シーシュポスの神話(不条理な論証)』のような、作者の思索を試みた随筆的
作品なのかもしれないと感じました。ですが、先生が己の考えを生徒に語る形を取っているので、あくまで小説作品として完成をさせているのだろうと考え直し、読み進めてきました。
後半部を読み進めていき、最後で明かされる設定にて、なるほど、だから今まで語られてきた哲学的な考えを彼が持っていたのだな、というこ
とが分かります。

しかし先生の考えを辿るだけに終始してしまっている文章がどうにも読み進めづらく、彼が語ろうとしている哲学的な思想、思索にもあ
まり魅力を感じることが出来ませんでした。もちろん私が、彼の言わんとしていることを深く読み取る能力が無いのも原因かもしれません。
例えば学校の教室にて、あまり面白くない先生の授業を聞いているような、そんな難しい小説だと感じてしまいました。

もっと物語としての動きがあれば、先生が抱く地球への思慕に説得力が生まれるのではないかと思います。今のままでは、何となく先生の説教が
延々と続いているような、何とも言えない気分を感じてしまうのです。

ただ、哲学的な思索によって小説を構築していこうという試みは、とても面白いと思います。そのような挑戦の中で読者を引き込む小説を作ると
いうことはとても難しいと思いますが(もちろん、私がこの小説をうまく読めていないだけなのかもしれません……)、もっともっと普遍的な物
事だけでなく、独自の経験から生まれる、作者の血が感じられるような哲学も書いてみてほしいなと感じました。いや、なんだかとても偉そうな
ことを言っていますね。お気を悪くされたなら申し訳ありません。
とても興味深い作品でした。



No.02 時流れ海流る(すずきり)

こちらも先ほどの流れを感じる作品。
私たちが感じる時間と、恐ろしく小さな生物たちが感じる時間は全く違うという発想によって書かれる物語がとても面白かったです。
以前、『時間はどこで生まれるのか、どのような概念なのか』というテーマの本を読んだことがあるのですが、解ったような解らないような読後
感で、完全に理解することが出来なかったことを覚えています。この作品における、人間と他の生物の時間の概念は違うのではないか、という出
発点も、前回の作品から続く哲学的な思想の試みを感じました。序盤の哲学的な会話。問題の提起。この辺りも前作からの挑戦を受け継いでいる
ような気がします。

ただ、その序盤の会話が必要だったのかについては、読後に少し疑問を抱きました。序盤の哲学的な問題提起から作者が離れてしまっているよう
な……。その答えを作者が放置したまま終わらせてしまったような。もちろん作者に回答義務などありませんし、序盤の会話が物語を動かすため
の一つの仕掛けとして使われたのだということは分かるのですが……。
結局、哲学的な事を話し合っても納得できる答えなど出て来ず、そんなもの話している暇があったら自らの種を保存するために災害から逃れる方
が大事に決まっているだろ! と、なんだか普遍的なところに落ち着いてしまったような気がして、少しモヤモヤとした思いが残りました。もち
ろん私が勝手に、登場人物が提起した問いに対する回答を期待して読んでいただけなのですが。

途中から大きく物語が動き出したところは面白かったです。種の全滅の危機が迫り始めたところからは、大衆映画的な面白さがありました。
ぐっと引きこまれました。
上手く言えないのですが、その物語と哲学的な問いがもっと絡んで作品に効果的に表れるといいのではないかと思いました。いや、とても難しい
ことを言っていますね。偉そうに言っておきながら、自分にもその力はありません。
SF的な設定はすごく良かったと思います! 挑戦的な作品で面白かったです。



No.03 オルフェウスの海(茶屋)


ごめんなさい、どうしても物語の中に入りづらく感じました。文章が状況説明のようで、会話の面白みも解らずに、読み進めづらかったです。
それは恐らく、私がこのようなタイプの作品にあまり触れて来なかったからという理由もあるように思います。登場人物がお酒の銘柄(?)から
きていることは何となくわかったのですが、唐突に表れる独自の用語を(ロストテクニカ等)、うまく飲み込むことが出来ず、そのためにいきな
り世界観からぽんと放り出されたような、そしてそのまま作品の表層を滑り続けてしまったような、そんな読後感で物語を読み終えてしまいました。
恐らく好きな人には入り込める世界観なのだと思います。


No.04 水底から。あぶくを見つめて(大沢愛)

淡々と描写される文章が心地よかったです。
お話としては、次々と生まれる不満を心の中に押し込め、ただ不器用に人の輪から外れて行動する少女の物語。学校生活と
いう大きな組織の中での、生きづらさを味わう少女、息苦しさの中を泳ぐ少女。どうしてもこのような立ち位置に立ってし
まう人をうまく表現した小説という印象でした。

少女の行動としては、自分が感じている不満を周りに理解してもらえず、そうでありながらそれを主張したり、あるいは共
有できる相手を作る事も出来ずに、自ら部を離れていく。誰が決定的に悪いという事ではないけれど、自らが損な役回りに
立たされているように感じ、そこから逃げ出すように息のしやすい方へ、楽な孤独に身をやつしていく。それら少女の不器
用さが丁寧に書かれているように感じました。

私もかつてテニス部に所属し、技術を買われていきなり先輩と組まされた経験があるので、そのあたりはとてもリアルに書
いているなあと読みながら思いました。私の場合は、先輩の足を引っ張って負けてしまい、その後で周りから理不尽な扱い
を受け続けたので、そのような意味でも感情移入しながら読んでいました。いきなり背負わされた大きな期待に応えられな
かったり、他の部員と上手にコミュニケーションが取れなかったりすると、部活って嫌になりますよね……、と。陰湿ない
じめも発生しやすいですしね。
それらを含めた小説内での描写が巧く、テニス部特有のモヤモヤ、上辺しか見ていない顧問、後輩を守ってあげられない先
輩、図書館の人々の人物描写、あと細かいところで言えば受験シーズンに職員室が混み合って先生の所に近づけない、卒業
式に上履きを集める用務員、などといった描写が作品にリアリティを与えていると思いました。作者の観察力の高さが見え
るような気がします。

ただ息苦しい学校生活が続くという物語、面白かったです。



No.05 人狼少年(ゲームスキー)


この作品におけるテーマが好みで、その点で良い小説かなという印象を持ちました。
ただ作者自身が、読者に向かって鋭い詩的表現をしようと努め過ぎて、それが却って小説を読みづらくさせている印象でし
た。難しい単語を故意に使ったり、硬くファンタジックな文体を書き、雰囲気を作るための言い回しを試みていることは分
かるのです。が、それが味わい深さを生むというよりも、説明的な文章としてぶつ切りになってしまい、一つ一つ読み進め
ていくのに体力がいりました。

この作品もNo.1 No.2のすずきりさんの作品と似たように、(すずきりさんは哲学でしたが)詩、寓話を中心として作品を
構成していこうと試みた作品なのだろうと思います(あるいは作者自身が、もともと詩的な言葉で小説を書いていくのが
得意なタイプなのかもしれませんが)。
読みづらくはありましたが、作者の叫び、というか伝えたいことは伝わってきました。恐らく浮かんできたテーマを、作者
の思う通りに描けているのだと思います。

自分たちにとって都合のいい、便利な力に頼ることが当たり前になり、それに感謝をしなくなった人々。その生活が当たり
前に続くと思っている人々。自分で解決しようとは考えなくなった人々。それに嫌気が差し、人々を化物だと言い表す少年。
その辺の皮肉が効いていて、私は好感を持ちました。狼少年という題材を使い、それに乗せて普遍的でありながらも大切な
教訓や主張を伝えることに成功していると思います。

あとはその題材を使って、小説をどのように調理していくかというところなのだと思います。安易に料理に例えてしまって
申し訳ないのですが、題材やモチーフが食材だとして、その食材の味付けの仕方や調理法が少し、独特になってしまってい
るように思いました。その食材が好きな人ならば、どのような調理法であっても出来上がった料理を美味しく食べられるの
だと思います。しかしその食材が苦手な人にとっては、食べやすいように調理されていない料理を不味いと感じることがあ
ると思うのです。良い食材を使っているために、そのあたりがもったいないと感じました。
例えばとても癖のある食材を調理する場合なら、独特な味や食感を持った料理に仕上げる事もまた有りなのだと思います。
しかし、この作品はもっと普遍的においしく調理できるような気がするのです。皆が食べやすく、おいしいと思えるような
調理の仕方があったように。
もちろん偉そうに述べた自分も、まだまだ自分で調達した食材を巧く調理することが出来ないのですが……。

個人的な感想として、もっと読みやすさを意識し、そして全体的にではなく要所にキレのある詩的表現をすれば(それはも
ちろんとても難しい事だとは思うのですが)最高の作品になるような気がします。偉そうに長々と述べて、お気を悪くされた
ら申し訳ありません。あくまで一素人の感想とお受け取りください。



No.06 破滅(木下季花)

自作。


***********************【投票用紙】*********************
【投票】:No.4 水底から。あぶくを見つめて (大沢愛)

 気になった作品: No.2 時流れ海流る(すずきり)
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うまく読み取れていない部分はご容赦ください。読み間違えている部分は多々あるように思います。
今回は皆さん、それぞれメッセージ性が強い作品が多かったので、読むのに必要なエネルギーも大きかったように思います。

運営をしてくださった方、作品を投稿した方、投票・感想を書いてくださった方々の全員に、心から感謝をしたいと思います。
皆様お疲れ様でした。

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2015.01.17 21:12

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
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No.01 海なる世界(すずきり)

作者が普段思っていることを書いたのかな?
盛り上がりがあるとかそういう感じじゃなく淡々と話を聞いている感じなので、なんとも感想しにくい。

No.02 時流れ海流る(すずきり)

この話、結構好きだったり。
どうせならオチをもうちょいちゃんとしてくれると良かったんだけど。
最後まで真面目に書ききって欲しかったなあ。

No.03 オルフェウスの海(茶屋)

最初はわくわかんないなあという感じで読んでいたんだけど、最後のほうで設定に少し惹かれた。
だけど今のままだと映画の冒頭部で終わってる感じだから、やっぱりもう少し書いて欲しいです。

No.04 水底から。あぶくを見つめて(大沢愛)

淡々とした文章で、ダーッと書いている系の作品。
文字数が多いのだが、最後まで一気に読まされてしまった。
けど僕はこの作品の中で、草抜きとかしてるときに貝殻を見つけるシーンが好きで、陸にいるのに海の匂いを感じるというのがすごく好きなのだった。
だから後半で男の子の先輩の話になって、海があまり関係なくなってちょっとがっかりした自分がいる。
ラストシーンも悪いわけじゃないけれど、もっと海を感じさせるシーンが見たかったのだ。

No.05 人狼少年(ゲームスキー)

うーん、どういうこっちゃ……
何となく意味はわかるけど、何となく腑に落ちないっていう……
詩人は何がしたかったのだろう?と問いかけてみても、全部想像の域を出ない気がするんだよね。

No.06 破滅(木下季花)

これは面白い。
面白いのだけど、海っつーお題に沿っているかというと……
高田が殺されるところまでは超面白いんだけど、そっから急に尻窄みなんだよね。
多分時間がギリギリで、うまく詰められなかったのかな。

No.07 海水浴場に迷い込んだ私はぐーるぐる(栗鼻毛コーエン)

私がぐるぐるじゃよ。
間抜けな感じがちょっと好きだったけど。

 ***********************【投票用紙】***********************
 【投票】: なし
 気になった作品:No.04 水底から。あぶくを見つめて(大沢愛)
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今回海というお題で、締め切りが過ぎた後も書こうと何度もトライしたのだけど、全然うまく書けなかった。
というのは私自身海に行った経験があまりなく、リアリティのある海がどうしても書けそうになかったので(それ以外にもいろいろ書けなかったのだけど……(~_~;)
だから今回は海のリアルさを感じた作品に票を入れたくて、そうなってくると、陸にいながら海の匂いを感じさせたNo.04が一番かなと思った。
No.02にも関心票を入れたかったけど、次点ということで……

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2015.01.18 01:14

ということで、優勝は「No.04 水底から。あぶくを見つめて(大沢愛)」でした!
おめでとうございます!

優勝者は1/24(土)までに、本コメント欄に次回お題の提示をお願いします。

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2015.01.18 01:17

「君かへす 朝の舗石 さくさくと 雪よ林檎の 香のごとく降れ」(北原白秋)
雪の朝に帰ってゆく後ろ姿を立ち尽くして見送る、哀切で美しい歌です。

次のお題は「雪にまつわるラブストーリー」

初恋あり、エロスあり。それぞれの恋物語を雪で彩ってください。
雪解けの陽射しが微笑む季節に。

字数制限 10,000字以内


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