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虫食いの穴
(
小伏史央
)
投稿時刻 : 2018.12.07 01:43
字数 : 444
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虫食いの穴
小伏史央
せ
っ
かく実家に寄
っ
たので、古い箪笥を漁
っ
てみようと思い立
っ
たはいいものの、中身はひどい有様だ
っ
た。中に入
っ
ている服のことごとくが虫食いにやられていたのである。しかも引き出しを取り外してひ
っ
くり返してみると、米粒サイズの毛むくじ
ゃ
らの幼虫がうじ
ゃ
うじ
ゃ
と飛び散
っ
てしまい、その箪笥の中が、現在も彼ら虫食いの巣窟とな
っ
ていることを知
っ
たのだ
っ
た。
そうと知
っ
てしまえば取る方法はひとつしかない。もう着られそうにない服をゴミ袋にぶち込み、床にちらば
っ
た幼虫を掃除機で吸い込んだ。サイクロン式のダストカ
ッ
プの中で、幼虫たちがぐるぐると空気に打ち付けられる。意外と丈夫なやつらのようで、電源を止めてみると中には生きているものもいる。体を反らし、尾についた槍のような毛を掲げる。
途端に、その槍が光り輝きだした。最初は何が起こ
っ
たのかわか なか
っ
た。超常的現象。壁にぼこぼこと が空いている。空気に が空いて る。 は徐々に広が ていく。怖 な
っ
家 飛び出た。空に が いていた。頭 抱 る。ハ
ッ
と 手を ると私 体にも がぼ ぼ と。 。 。
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