第50回 てきすとぽい杯
 1  2 «〔 作品3 〕» 4  12 
タイムアウト
投稿時刻 : 2019.04.13 23:28 最終更新 : 2019.04.13 23:43
字数 : 1300
5
投票しない
更新履歴
- 2019/04/13 23:43:08
- 2019/04/13 23:30:54
- 2019/04/13 23:28:57
タイムアウト
ひやとい


 ♪25階のひ(r
  かり口ずさんでいた歌の歌詞をそのまま書くところだた。あー危ないあぶないあぶなない。
 てなわけで浮かれた気分で鼻歌なんぞ歌いつつ、やてきたのは神戸である。
 聞くところによると神戸は異国情緒あふれる街らしく、なるほど空には毎日新聞の朝刊の見出し「スズキブレーキ検査不正」などが映し出され、街を歩けばカオサイやパンネロをまとた女子で溢れかえている。建物は見目麗しいほどの土壁があちこちにそびえ立ち、中でも深さ30mに及ぶ竪穴式住居の見事さには目を見張るばかりである。なるほどさすがに異国情緒満載である。あくまでも異国情緒であて、決して夷狄情緒ではないのである。
 さて神戸くんだりまで何をしに来たのかというと、ヤフオクでもチケトが余りまくてると評判の、オリクスブルーイブ、もといバローズの試合を見に来たのである。対戦相手は工藤公康監督率いるソフトバンクホークスだ。今シーズンのNPBパシフクリーグは、10月にもなろうというのにオリクスとソフトバンクの一騎打ちとなり、今日の試合の結果によてどちらが優勝するか、決まるのである。これにはいても立てもいられず、名前も忘れついでに100円ライターも忘れ物として置いてきてしまたいわゆるその飛行機による格安運賃旅行運営会社つまりLCCを利用し、こうしてやてきたというわけである。
 めんどくさくなたのであらゆることをす飛ばして書くと、とととほともとフルド神戸にやてきたのであるが、試合が始まるまでまだ時間があた。そこで売り子のちんねーにビールを頼み、予め買てきておいた柿ピーだのポテチだのをつまみに飲み始めた。10月だというのに関西は陽気が続き、あいにくのデーゲームということもあてまだまだ暑く、酒が進む。
 そして試合が始また。
 ハイペースで飲みすぎてすかり泥酔状態寸前だたが、必死の思いで応援した。
「あつおー
「ギーター
「なおー
 応援の甲斐あて先発の東浜巨は6回までを1失点、攻撃では柳田松田がホームランを打つなど計4得点と、ホークスのペースで試合が進んだ。
 7回に入たので両軍の応援歌が流れる時間になた。まずは先攻オリクスの歌である。
 ――ああーオリクースバフロー
  ついその後に西武ライオンズと歌いたくなるような応援歌が終わると、東浜がこれまでとは打て変わて調子を崩し、あれよあれよという間にランナーが埋まて満塁となた。
「なおーもう少しだーがんばれー
 そう声を上げて次のバターを見る。T‐岡田である。オリクスきての強打者だ。
「とかだなんかトカゲにして食えー
 登録名をもじたヤジを飛ばしながら食い入るように見つめる。
 その時だた。
 T‐岡田が空振りし、バトが飛んでどこかに消えたかと思た刹那、目の前が暗くなた。

 気がつくと病院のベドだた。
 時計を見ると0時5分、明るいので昼になたばかりだた。

 時間が来たのでまあそんな落ちにします。もうちいちんと面白くしようと思たのになあ。残念無念。ちなみに残念無念であて珍念黙念ではないのである。
← 前の作品へ
次の作品へ →
5 投票しない