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待宵月
あち
投稿時刻 : 2021.02.11 23:58 最終更新 : 2021.02.13 00:17
字数 : 2116
5
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コメント
評点はつけていません。「待宵月」ってなんて読むの?「待いの宵月(まつ(これも「つ」か「ち」か定まっていない)よいのつき)」と言う日本語はたしかにある。「待宵月」は俳句の季語でもない。この解釈を読者に投げるのは、あまりに乱暴。「晩春の宵は恋思い」が問題で。「待宵月」旧暦8月14日の宵。よく季節感がわからない。旧暦の8月は新暦の秋のはず。一体、どの暦で書いているかが理解できない。だから、言葉遊びの側面がどうにも目立って。レギュレーションは満たしている。ただ、それを転がすことに成功しているとはいいづらい。視点が定まっていなくて、土台がぐらぐらしている。三人称と一人称の整理がなされていない。「俺」の「富士男」の視点と作者の視点か第三者の視点がこの程度の分量がごちゃごちゃ。
思い、思われ、それが時代の波というやつで引き裂かれ、悲恋となったのだと思うけど、最後がちょっとぼんやりしいて、どんな形に終結したのか自分の理解力では無理だった。
「ふじ」に意味を当て、「藤」に絡めとられて命尽きた 壮絶な愛の物語と読みました。七五調の文体も、語り手の入れ替わりも意識的にされていて、上手いと感じました。
2021.02.21 02:00

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感想、評価ありがとうございます。題名の『待宵月(まつよいつき)』は月の満ち欠けの呼び方(月齢)で、十五夜の前日、十四夜の事です。作中の幾望(きぼう)も十四夜の事です。今回は『待つ』をテーマに作りました。満月を待つ、春を待つ、結婚を待つ、再会を待つ…。それと、いくつかの試しみもしてみました。構成は歌舞伎を参考にし、女語り→男語り→語り→男女語り→語り、幕。みたいな感じです。内容もセットと言うか対にした部分があります。1番こだわったのはリズムと発音です。冨士男-不死男-藤男、幾望-希望、肢体-死体…。目で読んだ時と耳で聞いた時では少しニュアンスが変わるかなぁと思います。最後に読み返してみて、冨士男の執念を怖いと思いました。この人、死んだ時からすみれをあの世へ連れて行く気だったんだろうなぁ、だから謝ってたんだろうなぁ。最後に気づいたアタシ、なんだろうなぁ…。藤の花の香りを感じいただけたらうれしいです。
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リズムがとても好みでした。句読点がいい感じの休符になっていて、文章がメロディーになって聴こえてくるようでした。
映像として読んでもカットバックが巧くて良かったです。特に後半は情景描写と比喩の振れ幅が大きく、物語にダイナミズムを生んでいました。
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