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ココロ
投稿時刻 : 2013.12.22 23:59
字数 : 8324
5
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コメント
ほへえ。

ココロ、記憶、情報。

それぞれ意味合いは異なっているけど、性格的に重なってるところもあって、でも相反する部分もあって、そういう題材を選ぶのが漱右らしいちゅーか。

こういうのに、こだわってるよねー。

物書きとしては、一貫して同じテーマに挑むストロングスタイル。

バトルロイヤルも、これで来たかー。

しかも、タイトルが「ココロ」。

その「ココロ」が、いろんなことを示唆しているようなー。

テーマとしては答えが出ないものかもしれないけど、それだけに奥深いものになるー。

つまり、書けることは無限ちゅーことか。

考えようによっては、「火の鳥」をライフワークにした手塚治虫くんみたいだにゃあ。

「雨音は偽物ではなかった。」ちゅー一文を入れた意図が、ボクちんには分からんちんだったのだけど、なんか理由があるのかもねー。

ちゅーか、そんなところ気にするのは、ボクちんだけかもしれないがー。

ぷっ。
2013.12.31 10:32

※ このコメントには、作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
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情報を与えられると人称が変化して、思い出の語り手と現在の語り手というのが同一なのか、ある種の自己同一性について考えさせられました。
2014.01.01 21:21

※ このコメントには、作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
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 人間が三人ぶんの〈情報〉を選択し保存できるようになった世界で、かつて中学校時代に教師から無理やり〈情報〉を同期されたことで精神的に犯された過去を持つ「ぼく」と、海外へ研修生として旅立った「きみ」との関係を描いた作品でした。
 〈情報〉という言葉が頻出して、この世界の独自性をいやがうえにも際立たせます。もちろんSF的な世界ですから正解はないでしょうが、この〈情報〉の意味合いは複雑な気がしました。〈情報〉はinformationの訳語で、動詞のinform(知らせる・影響を及ぼす)の名詞形です。伝達主の存在が背後にあり、どうしても「主観」と不可分の関係にあるように思えます。冒頭部分で「ぼく」が「あいつ」の〈情報〉を人の形であるように願った通りになっていますから。ただ、〈情報〉が主観による変容を伴うものであれば「同期」とは何なのでしょう?一方的に同期を迫ることが可能ということはメカニカルな営為なのでしょうか。だとすればむしろ〈情報〉というよりも〈データ〉に近いものなのでは?そもそも、何のために「同期」は必要なのでしょうか。(もしかするとこれらのことはSFの世界では説明するまでもない自明のことかもしれません。ただ、どうしてもイメージが組み上がらないのです)
 「人間は「主観」というものに支配されている限り、決して分かり合うことはできない。なにごとにも個人の認識によって世界は確約された。同一のものを見ているはずなのに人によってそれに対する認識は大きく異なった、そしてそうだというのに、その認識の溝を埋めることもなければ、ともすればその「主観」の存在さえも認識することができないことが大半だった」
 これはこの作品世界における通則としての記述ですよね?大変な世界だと思います。個人的には「主観」がなければ「興味」が発生せず、そもそも分かり合おうという気が起きない気がしますが。この「主観」が問題化された世界を何とかするために〈情報〉のやりとりが始まったのでしょうか?それとも、この〈情報〉のやりとりによって「主観」の問題が発生したのでしょうか。なぜ「同期」が必要なのかが分からないと、正直、主人公がなぜ悩んでいるかか腑に落ちないのです。必然の積み重ねによって出来した世界と人間との齟齬であれば納得できるのですが。(SFではそんなことは当たり前なのかもしれません。ただ、SFの素養が皆無な人間が読むと、残念ながらそこが理解できないのです)
 教師との一件で、この世界では生殖行為も依然として存在していることが示されています。〈情報〉の「同期」が当たり前になった世界における生殖行為は繁殖以上の意味合いはないのでしょうか。それとも「主観」の軛から脱した別の意味合いがあるのでしょうか。そもそも、なぜこの教師は生殖行為ではなく「同期」を選んだのでしょうか。(SF的にはそういうものなのかもしれませんが、どうにも理解できません。その点に教師の個性がありそうにも思えるのですが)
 中段の「ぼく」と「きみ」のやりとりの部分は控えめで、この二人に恋愛感情があるのだと分かって少し驚きました。「きみ」のどういう部分に「ぼく」が惹かれたのかが読み取れませんでした。この世界ではこういうのが恋愛関係なのでしょうか。「教室」「生徒」「授業」というあたりで高校なのかな、と思いましたが、システムは大学風です。この世界ではやはり、こういうものでしょうか。
 もしかすると今まで書かれた作品と総合して一つの世界が浮かび上がって来る、という趣向なのかもしれません。もしそうでしたら不明をお詫びいたします。全体的に独自の世界が描かれていたと思います。関係の在り方やアイデンティティについて悩んだ経験のある人にとっては、メタファーとして心に沁みるのかもしれません。おそらく違った読み方がいくつもあるのでしょう。一つの誤読の例としてご笑覧ください。
 長文失礼しました。
 
 
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