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第12回 てきすとぽい杯〈紅白小説合戦・白〉
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日焼け肌のメランコリー
 投稿時刻 : 2013.12.14 23:20
 字数 : 1047
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日焼け肌のメランコリー
工藤伸一@ワサラー団


 医者から聞いた話だが、直射日光に含まれる紫外線を浴びると健康に必要な栄養素が活性化され、心身ともに上部になるという。そのかわり浴びすぎると皮膚ガンになりやすいため、1日10分程度に留めておくのがちうどよいそうだ。

 なお窓ガラスは紫外線を通さないので、窓を閉めたまま部屋の中にいるだけでは効果がない。だからカーテンを閉めたまま引きこもるような人は、その環境を続けることによて更に心を蝕まれていく。外出することの少ない物書きなども同じだから、1日1回は窓を開けて日光浴をするといいだろう。

 健康のためには歩くのも大事だから、1日10分だけ散歩をする手もある。古今東西の文豪が小説の構想を練る手段として散歩を活用していたのは、身体のみならず心理状態をも強くする原理からすれば理に適ている。

 雨や曇りの日でも紫外線は届くから、とにかく太陽の出ているうちに遂げねばならない。月光は日光の反射によるものだから夜でも良さそうに思えるが、どうやら違うようだ。そこら辺は調べておく必要があるけれど、体調が芳しくないので今すぐには難しい。

健康のためにと思て晴れの日にはずと屋外にいたものだから、全く逆効果で疲弊している。そんなバカなことがあるのかと医者に相談してしみたら、上記のような理屈であることが分かり、これから外を歩く際には10分間だけ肌を晒し、それ以外は帽子やマスクや手袋をつけようと考えている。

 それ以前の問題として医者から猛省を促されたのは、屋外での肌の露出方法だた。日焼けすれば心の鬱屈も晴れるだろうと思いついたものの、やり方が過激すぎた。日焼けといえばサーなど夏のイメージが強いものの、スキーやスノーボードといたウンタースポーツにも「雪焼け」という現象がある。

 日光が地面の雪に反射して日焼けするのだ。ゴーグルに覆われた目元以外は真黒になる。しかし顔だけ焼けていても心許ないので、それならばいそ全裸で雪の中を遊ぼうと考えたのだ。しかもそれは健康のためなので、白昼堂々と露出していても言い逃れできる。種を明かせば、もともとそれは単なる性癖なのである。

 そういた次第で今後は、1日10分だけ昼間の屋外を全裸で闊歩する方向性に、なくなく切り替えねばならない。けれどもせかく乳首まで黒焦げのワイルドなボデを得たというのに、それを見せびらかせるチンスが減た悲しみをどうして埋めたものか。股間だけ隠す手もあるが、その部分こそが特に気に入ているのだから、如何ともしがたいのである。(了)
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