短歌小説コンペ
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エウロパ
投稿時刻 : 2014.02.15 19:21
字数 : 211
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エウロパ
小伏史央


 エウロパに 黒い線条 走たら 木星の渦 霞んで見えた
 つるつると そこは綺麗で 滑りやすい 厚い氷が 融けては延びる
 ぼくたちは 生体探査 この星へ はるばる飛んで やてきたんだ
 いないかな 氷の下に お魚が 泳いでいたり 歩いていたり
 いるならば 出てきてほしい 友達が ほしくてここへ 飛んできたんだ
 だけれども いなかたんだ 友達は 太陽系には いなかたんだ
 悲しくて 悲しくなて ぼくたちは 怒りが湧いた エウロパの空
 腹いせに あの地球へと 武器向けて 氷みたいに 融かして消した
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