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200文字小説コンテスト
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今井兼平
茶屋
 投稿時刻 : 2014.03.22 18:12
 字数 : 200
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今井兼平
茶屋


 京に駆け上た時とはまるで違う。
 残たのは数騎だ。
「ご案じ召される。この兼平、一千騎の働きもしてみせましう」
「それは頼もしい」
 その時、矢が義仲の額を貫き、力の抜けた体がぐらりと揺れ、落ちた。
 咄嗟に太刀を抜き放ち敵を睨む。
 数人は殺せるかもしれぬが、今となては無駄だ。
「見よ!手本とせよ!これが剛の者の自害の仕方よ!」
 兼平は死の直前、ある夢を思い出す。
 仲間とともに朝日に向かて駆ける義仲を追う夢を。
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