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200文字小説コンテスト
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いつか来たセカイ
anon
 投稿時刻 : 2014.03.30 23:29
 字数 : 200
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いつか来たセカイ
anon


私は今、ごく短い手紙をしたためているところだ
今日という日が記憶の海の泡となて消える前に
この手紙を壜に詰め、波の間(あわい)に投げ込もうと思う
しかし誤解はせずにいただきたい
いつかこれが誰かの岸に打ち上げられ手に取られ
再び日の光にまみえることを、私は望むものではない
藻や珊瑚に覆われて、しずかに朽ちてゆくのがよい
やがて白い砂のひと粒になる
海の底で、私の心はただ祈り続けよう
諸君の世界に平安のあらんことを
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