強引度高め。おつかれさまでした。

私は男なので、男の視点から見てそうだというのに過ぎないのですが、女性一人称の語りがとてもリアルだと感じました。全体的にもまとまっていて、完成度の高い作品だと思います。

平凡に見えるお見合いもこんな心理が隠されている可能性もあるんじゃないか、とリアリティをとても感じました。

淡々とした筆致がこの女性の心理にぴったりだと思います。でも彼女には、最後に何か小さな刃を見せてほしかったかも。

終わり方が良いですね。人生の悲哀を感じます。あと「ギュルベスタ」でググってみたら、この作品しか検索結果に出てこないのに驚きました。誰も使っていない言葉を見つけるのって、なかなか難しいものですから。

しみじみ考えてしまいました。
あと、タイトルが内容にすごくしっくりきてますね。

お題の使い方に脱帽。うまくまとまっていて良いですね。

「黙って微笑んで生きていく。」という言葉とはうらはらに、
破綻につながるかどうか微妙なラインの小さな嘘の種を、
他人との関係に埋め込まずにはいられない、彼女が内包する緊張感が印象深かったです。