第17回 てきすとぽい杯〈GW特別編〉
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できごころ
投稿時刻 : 2014.05.06 23:36
字数 : 780
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できごころ
伝説の企画屋しゃん


 進撃の巨人は、森の中を逃げ回ていた。
 さらなる巨人が現れ、捕食されていたのだ。
「しかし、あれは巨人なのだろうか」
 偵察隊のアジノ・ソトは、その異様な姿に言葉を失た。
 アジノ・ソトの目に映たのは、こんな姿の巨人だたのだ。

   ( ゚.゚) .。o
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 裕福な家に生まれたアジノ・ソトは、少年の頃から大金を持ち歩き、さまざまな土地を旅していた。
 星の数ほどの珍しいものを目にし、自然が創り出した奇怪な景観にしばしば息を呑み込んだ。
 確かに、人智を超えた存在がこの世にはあるのだと思う。
 が、新たに現れた巨人は、あまりにも想像を超えていた。
 あれでは、まるでくらげ。
 今まで自分たちを捕食してきた巨人をたいらげながら、しうせつかけえええ、がいしつはゆるさああああん、と不可解な雄叫びをあげている。
 人類の天敵たちを触手でからめとり、とぼけた顔で貪り食う様は怒れる神にも見えたが、一方では無邪気な悪魔のようでもある。
「なあ、あいつ一体どこから来たんだ?」
 背後から聞こえた声に、首を振る。しかし、どこか懐かしい想いが湧いてくるのは何故だろう。
 あれは西を旅した時だたか、とアジノ・ソトは少年時代の記憶を振り返た。
 巨人たちに蹂躙され、幽霊屋敷と化した豪族の家を気まぐれで探検したことがある。
 かつてテキスポと呼ばれたその街は文教都市と知られ、数多の文学を生み出してきたという。
 当時のことを完全に思い出し、アジノ・ソトは戦慄した。
 幽霊屋敷の地下室の壁に描かれた、土着神の姿。
 その威厳とはほど遠いフルムを見て、幼かたアジノ・ソトはつい悪戯書きをしてしまたのだ。
「ま、まさか、俺を追いかけてきて? やばい逃げないといけないのは、こちのほうだ」
 悲鳴を上げて背を向けたアジノ・ソトに、五本の触手が迫ていた。
 その先端には、稚拙な絵や意味のない記号が無数に描かれている。
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