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第24回 てきすとぽい杯〈紅白小説合戦・紅〉
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キャンドルナイト
茶屋
 投稿時刻 : 2014.12.13 23:20
 字数 : 834
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キャンドルナイト
茶屋


 彼は騎士だ。
 蝋燭を目の前にして日々の日課の神への祈りを捧げている。
 彼は敬虔な神の信徒であり、神に抗うものを打つ神の戦士でもある。
 彼は懺悔する。今日一日の失敗や、雑念を神に詫びる。
 だが、祈りや言葉だけでは足りないと彼は考えている。
 懺悔、罪を許されるには対価が必要なのだ。
 彼はおもむろに蝋燭を持ち上げると、それを腕に垂らした。
 勿論熱い。火傷を負うほどの熱さだ。
 だが、彼の表情は恍惚としている。これで一つの罪が浄化されたのだと、彼は思い込んでいる。
 彼は次に背中に蝋を垂らす。うめき声を漏らしながらも、やはり彼の表情は恍惚としている。
 そう。
 彼は変態だ。

 彼は一つの部隊を指揮していた。
 「蝋燭の騎士」と呼ばれる彼、テオーデリヒ = ランゲ率いる部隊は、「夢見の神官」と呼ばれる予知夢に長ける呪術師と「花束の斧」と呼ばれる女装趣味の筋骨隆々な狂戦士、「牛乳の拳」と呼ばれる毎朝牛乳を飲む以外は部隊の中でこれといて目立たない拳闘家によて構成されていた。
 その部隊が今向かているのはとある廃村の教会だ。
 紅蓮の魔女・ゲオルギーネ = ベーケがそこを根城にしているという噂が流れているのだ。
 まずは「花束の斧」が自慢の斧を古い教会の扉ぶち破る。
 それと同時に部隊は突入。呪術師が防御結界を全員に纏わせると、武闘家は猪突猛進に突込んでいく。
 教会の奥、逆さに吊るされた十字架の下で紅蓮の魔女は不敵に笑ている。
 武闘家に続いて、変態、もとい蝋燭の騎士も剣を抜いて駆けていく。
 だが、紅蓮の魔女は罠を仕掛けていた。
 転生の術。
 蝋燭で結ばれた魔法陣が輝きを増す。騎士たちが気づいた時には既に遅かた。
 
 転生の術。
 それは己の魂を遥か未来へと飛ばす術。
 そして己のみならず、魔法陣の中へ這入た者全てにも有効となる。
 
 こうして騎士たちは魔女とともに未来へと転生させられることとなた。
 最後に騎士は最後に魔女に向かて叫ぶ。
「例え、この世の果て向かうとも、俺はお前を倒してみせる!」
 
 転生の術はなた。
 そして舞台は現代へと。
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