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「おはよう」
机と机の間を縫って自席にたどり着く前に、僕よりも前の席にいる友達が話しかけてきた。
「なあなあ」
僕は取りあえずカバンをかけ、椅子に座って友達と対話を始めた。
「なにさ」
「今日さ、噂の転校生来るらしいぜ」
随分と話が早すぎてついていけない所はあるが、細かく事情を聞くことにした。
「この前学校やめた奴いたじゃん、入れ代わりとして、なんと」
なんと?
「女の子が来ることになりました!」
突如として周りからザッと音が鳴る。見ると、男子共が立ち上がっていた。不細工な顔には少しの涙が窺える。
「元々男子校のここに、少しでも多くの女子がやってくることこれすなわち、神の祝福成り!」
「可愛い子だったら、俺付き合いたいな!」
「可愛い子ならいっしょにお話しできるだけでも最高だ!」
「可愛い子がいいなァ!」
限定要素強すぎるだろ。