第46回 てきすとぽい杯〈夏の24時間耐久〉
 1  7  8 «〔 作品9 〕» 10  15 
映画「Destroy Monday」予告編
投稿時刻 : 2018.08.19 01:58 最終更新 : 2018.08.19 02:04
字数 : 1000
5
投票しない
更新履歴
- 2018/08/19 02:04:15
- 2018/08/19 01:58:00
映画「Destroy Monday」予告編
三和すい


 社会人の黒井瑞羽は仕事に疲れていた。
 月曜日が近づく度に「会社に行きたくない」とつぶやいていた瑞羽は、ODM――Organization to destroy Monday『月曜日を滅ぼす組織』の勧誘を受ける。


「なぜ我々は辛い思いをして会社に行かなければならないのか? それは月曜日が来るからだ! 月曜日が来なければ我々は心地よい布団の中で二度寝三度寝をくり返すことができる! 好きなだけ本やマンガを読めるし、ゲームもできる! 明日のために早く寝る必要もない! だから、我々は月曜日を滅ぼす!」


 演説に共感した瑞羽は、第79回月曜日殲滅作戦に参加。遭遇した月曜日を狙撃しようとした時、
「悪いね。次の月曜日は休みだから滅ぼすわけにはいかないんだ」
 仲間の青年に瑞羽は崖の上から突き落とされる。


 どうにか助かた瑞羽は一人の少女と出会う。
「あなたは誰?」
「私は火曜日よ」
 瑞羽の傷の手当てをした火曜日は、瑞羽に問いかける。
「どうして人類は月曜日を嫌うの? 私たち曜日を作り出したのは、あなたたち人類でしう?」
 答えられない瑞羽の心に迷いが生まれる。

 月曜日を滅ぼすことは正しいのか?
 月曜日が来なければ本当に幸せになれるのか?

 そんな瑞羽に声をかける者がいた。
「ようやく本当の敵に気づいたようだね」
 彼らはブラク企業と戦うレジスタンス。
「なぜ人は月曜日を嫌うのか? それは十分な休養が取れていないからだ。有給休暇の消化、残業の削減、短い労働時間でもきちんと生活できるだけの賃金、充実した職場環境があれば人は月曜日を嫌う必要がなくなる。労働環境を整えず月曜日を滅ぼそうとするなんて間違ている」
 そして、ブラク企業の本拠地を知た瑞羽は愕然とする。
……ODMがブラク企業の中心部?」

 ODMの作戦本部の一室に集まる黒服の男たち。
「まだ月曜日を滅ぼせないのか? もうすぐ9月だぞ」
「2018年9月からの2019年12月までに月曜日が祝日になる日が15回もあるとはな」
「祝日は社員を休ませるか祝日手当を出さなければならない。祝日ごと月曜日を滅ぼさなければ企業は大損だ」
「安心しろ。次はODMの全部隊を投入する」


 理に従い週末を終わらせるべく進み続ける月曜日。
 攻撃準備をするODMの兵士たち。
 レジスタンスは真の敵であるブラク企業破壊作戦を開始。瑞羽はレジスタンスと共にODM本部に潜入する。

 はたして瑞羽はブラク企業の陰謀を止めることができるのか?
← 前の作品へ
次の作品へ →
5 投票しない