音のない国に行きたい人の気持ちがわかりませんでした。

不思議な設定なのに頭が「こうかな？こうかな？」とついていきました。

設定が面白かったです。先天的に音がないのか後天的なのかとか、文字は表意文字だよなとか、読んでいて想像が膨らむ描写でした。

メタなお話ですね。文字を読んでる読者の僕が、ああどうして音がつたわらないんだともどかしくなるシニカルさが楽しかったです。

案内人の青年の見た目や言動に最初は不安を感じていた主人公が、アクシデントの際の対応によって「案内人が彼でよかった」と態度を変えるのが印象的でした。旅の醍醐味ですね。
『ようこそ音のない国へ』という表現も、相手の立場に立っているからこその発言ですね。青年にとっては音がないことは当然のことですから。