丁寧な舞台描写から、自然に物語に引き込まれました。とても読みやすく、内容も面白かったです。

オリンという名前を見てたら、夕鶴物語に出てくるおつうをオツウにしてみたくなりしてみました。
大して洋物っぽい名前にならなくて、ちょっとがっかりしちゃいました（笑

シークのロマンス小説を読んだような読後感。お題の使い方も完璧だと思います。お見事です。

大正ロマンなイメージで読み進みました。ハッピーエンドでよかったです

相変わらずの即興とは思えない完成度。「忘れ物」のお題消化の仕方がとても好きでした。
オリンの呼ぶ「旦那様」がシスティーナの兄であることなどから、システィーナは独身として40年過ごしてきたのだなと推測できるのですが、その間の家の圧力を考えると思うものがありますね。奴隷船から拾い上げたオリンを「妹か娘のように思っている」というのも、そのあたりの人物造形の裏打ちになっているようで人間味が感じられました。