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二進数でできた世界
投稿時刻 : 2020.04.11 19:53
字数 : 4082
5
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コメント
2020.05.18 05:53

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記憶は脳が担当する分野ですから、本来は脳が機能しなくなれば作中での親子の会話も成り立たないという事になるんですが、まあそんなことはともかく、ポジティブな世界観でよかったです。
2020.05.24 22:14

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 割り切った「1か0か」の考え方は科学的で、デジタル好きとアナログ好きがはっきりわかれてしまうところ。冒頭の語りのようにすべてが数字の羅列に変換できるので、心という神話が崩れてしまうところは魅力でした。本編でのデジタル仕様と自由という対立やその間にこの世ならぬ狭間が登場するのはよかったです。
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現世と死後の世界だけではなく、間に魂の世界を設定していたのが興味深かったです。蘇生も生まれ変わりも魂の世界があればコントロールできるので、物語の幅が広がる良い設定だと思いました。
気になる点を上げますと、父との再会シーンで主人公の怒りが伝わってこなかったので「俺の怒りも、全て。」の記述が唐突に感じました。ある決意や間違っているだけでは怒りが弱い気がしますので、もっと感情的な台詞や行動が欲しかったです。感情が先にあれば行動に説得力が生まれますので。
もう1点は「あの世界で世界を支配する親父に、教える。」のモノローグです。主人公は「そもそも、親父はすべてを支配出来てはいない。」と結論づけていますので、読んでいて引っかかりました。支配しているつもりになっているとか、主人公の立場での記述が欲しかったです。
ディティールはともかく、世界観の設定も主人公の心の変化もよく描けていたと思います。読んでいて楽しめました。
余談ですが、田代太田古墳の壁画が世界を三角形の集合体として描いていて、古代人はポリゴンを理解する感性があると感じました。
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