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クリスマスイヴぼっち小説大賞&ぼっちついのべ
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黒いサンタクロース
 投稿時刻 : 2013.12.24 23:08
 字数 : 1160
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黒いサンタクロース
永坂暖日


 男女の友情は成立しない。
 誰が最初にそう言たのか知らないけど、昔はそんなことないて思てたけど、だけどどうやら、やぱり成立しないらしい。

 学生の時は、みんなでイルミネーンを見に行て、そのまま朝までカラオケで騒いだりしてた。
 前の年はいなかた人が、次の年は一緒に騒いだり、その次の年はまたいなかたり、一度いなくなたきり、イヴにはもう一緒に遊べないて人も現れたり。
 そんなこんなで、一人二人とイヴに集まる仲間は減て、社会人になると仕事で集まれない人も増えて。そのうちほとんど結婚して、独り身なのはとうとうわたしとあいつだけになた。
 去年は、それでも二人で遊んだ。わたしに彼氏はいなかたし、あいつに彼女もいなかたから。
 あいつに彼女ができた様子はないし、わたしは相変わらず彼氏がいなかたから、今年はどうするのかなーと思て訊いたら、彼女ができたて。
 なにそれ。聞いてないんだけど。
 とさにそう思たけど、そうなんだーおめでとーて明るい声で言えた。
 わたしとあいつ、残たのが二人だけになた時、ちと期待したのに。
 わたしの中のあいつに対する友情が、いつの間にやら愛情に変わていたのに、あいつの中では友情は友情のままだたらしい。
 それとなくアピールしたつもりなのにな。長年友達付き合いしてたから、もう恋愛対象じなくなたのかな。
 仕事が早く終わても、イヴの予定が何もないからますぐ帰宅。わたしがコンビニでフミチキとケーキを買おうとしているのに、あいつは今頃彼女とイルミネーンでも楽しんでるんだろう。そう思たら悔しくて悲しくて、500mlのヱビスビールもカゴに入れていた。
 真暗で寒い部屋に帰宅して、一人でメリークリスマス・イヴ。テレビをつけてもクリスマスの話題が多くて嫌になる。だからスマホでTwitter。TLには結構人がいて、みんなわたしと一緒なのかなあ、と勝手に仲間意識を抱いて自分を慰めていたら、突然のインターホン。
 最近、アマゾンで何か買け? 親からも、何か送るとは言われてない。イヴに変質者とかマジ勘弁と思てアイホンを見たら、あいつの姿。
 え。なんで。彼女と一緒に過ごすんじなかたの。
 それともイヴにふられたのかな。その足で女友達のとこに来るとか、もしそうだとしたら、わたしバカにされすぎじない?
 でも無視できないから受話器を取て、何しに来たのか聞いてみる。
 は? こんばんはサンタクロースですて、何それ。黒いコートのサンタておかしいじん。
 いいから開けろて言うから、仕方なく出てやた。
 差し出されたのは、プレゼント。
 彼女ができたんじなかたの? これからできるて、何それ。
 しうがないな。コンビニで買たケーキだけど、一個余計に入てるから、よければどうぞ、サンタさん。
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