短歌小説コンペ
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秋月抄
大沢愛
投稿時刻 : 2014.02.16 21:36 最終更新 : 2014.02.16 22:10
字数 : 139
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更新履歴
- 2014/02/16 22:10:14
- 2014/02/16 21:36:33
秋月抄
大沢愛


夕暮れの 苅田の野辺に 立つ庵(いほ)の

灯影(ほかげ)さやけき 夕餉の刻に

(男) 十年(ととせ)経て 今宵限りに いでゆかむ

   一期の縁 思ひ果つるも

(女) 夕されば 暮れにし惑ふ 秋草の

   絶へて思ひは 尽きせぬものを

庵を出で 野辺の彼方へ まろびいづ

かへりみすれば 十六夜の月

   
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