200文字小説コンテスト
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そして少女は今日は学校に通う
投稿時刻 : 2014.03.31 23:33
字数 : 200
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そして少女は今日は学校に通う
ra-san(ラーさん)


 久しぶりに授業を最後まで受けたあたしは、教室を出ようとしたところで同級生の坂崎に呼び止められた。

「なに?」

 黙て差し出されたのは欠席中に配られたプリントの束だた。ばつ悪く頭を掻くあたしに坂崎が訊ねる。

「梅田さんはなんで学校をさぼるんです?」

 あたしは目をぱちくりさせた。

「教科書を読むより、人を見る方が面白いから」

 そして手を差し出す。

「また遊ぶ?」

 坂崎の顔が赤く染まる。
 かわいい奴、とあたしは思た。
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