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2014.11.30 00:09
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2014.11.30 19:50
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2014.11.30 19:51
※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
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No.01 犬の愛(すずきり)
http://text-poi.net/post/tamamogari/4.html
忠誠心で犬の愛というのは如何にも鉄板で、読む前はあまり期待していなかった。
が、どうしてどうして。なかなか面白い。
動物が人のような思考をしているということで、いつもの私ならリアリティがないなど興醒めな突っ込みをしてしまうところなのだが、これはむしろそこが味になっているというか、面白ければなんでもいいのだ。うん、結局それ。
そして人のような思考をしていながら、時折逆らえない犬の性みたいなのを入れてくるのも好み。いや、わたし犬飼ったことねぇからリアルなのかどうかわかんないけど(´・_・`)
性を書いているのは好みなのだ。人(犬)の思考を超えたところにそれはある。
ついでにルルちゃん、ゴールデン君女の子っぽいのに君づけにするのも好き。一匹あまり事情を知らず甘えん坊なのもいい。
最後、ゴールデン君が尻尾を振っているけど、これはユミちゃんとタクミちゃん、ゴールデン君たちを含めた家族全員が元の幸せな生活に戻ったことを暗示しているのだろうか。しかしゴールデン君はタクミくんに単に甘えたくて尻尾を振っているのだという、可愛らしい性の現れなのだという視点でも見てみたい。数日ほど時間を空けて読み返したけど、やっぱりこの終わり方は好みだった。
まああれだね。作者の人まじめに二連覇狙いにきたと思ったね(´・_・`)
No.02 双頭の獅子(茶屋)
http://text-poi.net/post/chayakyu/93.html
これも感心した。
最初は設定書きが目立ってそれで終わるのかと思っていたけれど、途中からちゃんと物語になっていた。
中世ファンタジーを書くというのは私のひとつの目標で、そういうものをしっかり書いてきたという点を評価したい。
ただ、読み返して思ったのだけど、最後あたりのファナの台詞は不自然じゃないだろうか? エインが裏切ったことはとっくに知っているはず。ファセルを恨むにしても、もう少し違う言葉が出てくる気がする。
あともう一つ、言うとしたら構成。話が予定調和で動いているような気がするので、回想をうまく使って「なぜファセルはエインを殺してしまったのか?」というサスペンス調にしたほうが良かったんじゃないかな。この作品のレベルをもう一歩上げるのに必要なのは、そういうところだと思う。
No.03 阿武隈川と烏頭の毒(栗鼻毛コーエン)
http://text-poi.net/post/_latefragment/33.html
一番首を捻った作品(´・_・`)
うーん、これは何なのか? 中身が空っぽな気がして、いや何かあるのではないかと思い直すが、やっぱり空っぽな気がする……
登場人物の名前が変なのを突っ込むのはもはや野暮なのだが、驚くほどチープな展開で、もはや主人公が何を言っても犯人が追い詰められる気しかしない。おまけに作者名も変だし一体何なの……
私的にはサクッと読めるから上で書いた文章ほど低評価ではないのだが、「おい作者これで良いのか」と思わせる内容でした。
No.04 契約とはじまりと彼とわたしと(犬子蓮木)
http://text-poi.net/post/sleeping_husky/34.html
この人はクズを書かせたら一流の人だ!
もちろん褒め言葉です(´・_・`)
クズというか常人と比べて明らかに感覚がおかしい人なのだが、清々しいというか、こういうヤツがいないと世界は回らないのだという気がしてくる。
何より読み返して感心したのが、主人公は主人公なりに一本スジを通しているということ。彼が通り魔に刺された理由を聞いたって思い直したりはしないし、わざわざ病院に押しかけてまで奉仕させようとする。
良いじゃない!
貫くべきは世間の常識ではなく己の価値観、信念である。だから僕は好感を持つ。たとえクズであっても……
そんな主人公に付き合う彼のドMっぷりもなかなか。
No.05 子供時代(ほげおちゃん)
http://text-poi.net/post/hogeochan_ver2/15.html
さいきん三人称の物語ばかり書いていた私が、主人公の内面を描ける喜びを胸に書いた作品。
が、今となっては自分でどこをアピールしていいかわからない作品になってしまった……
この作品と正面から向き合うには、もう少し時間がかかりそうです。
No.06 エレファント(木下季花)
http://text-poi.net/post/kika_kinoshita/13.html
さいきん宮本輝の螢川を読んだので、それと話がなんとなく被ってしまった。
男の子が主人公かと思いきや、お母さんの内面も描かれるという二人主人公路線。その作りは私的に好みのように思えたのだけど、ところどころで「ん?」という場面が見受けられた。
まず最初のシーン、公園でそこまで衝撃を受けるのだろうか。初めて訪れたのなら確かにそうだろうが、赤ちゃんなんて物心ついたときからあちらこちら連れ回されているはずで、我が子の公園デビューに緊張する母はまだしも、男の子のそれはちょっと違うんじゃないかと思う。
また、砂場で母が山を作っているシーンで回想に飛ばすというのは面白いのだが、ここもストーリーに繋げていくのだという意識が欲しい。自分が山を作ったことがないのに、山を作れと子供に言う。この心情のままキャラクターを動かして、男の子と絡ませて欲しいのだ。ついでに男の子も、せっかく公園デビューしたのだから他の子達と遊ばせてほしい。他者と絡ませていくことによる心情変化を書いてほしい。
象についても、最初の公園のシーンで象の滑り台について特別な心情を抱かせておくのはもちろんのこと、象使い。うーん、これは忠誠心と真逆ではないか。そういう雑さが目について、イマイチ物語に入っていけなかった。
No.07やその他の作品を読む限り、他者と絡ませるのが不得意なわけではないんだし、そのあたりをもう少し改善していってほしいな。
No.07 フィッシュ・アンド・チップスを空に投げる日(木下季花)
http://text-poi.net/post/kika_kinoshita/14.html
惜しい作品。
妹との掛け合いが始まったあたりからとても面白くて、これはヒット作なんじゃないかと思ったのだけど、最後らへんで失速してしまった。
エキセントリックな子供が年相応の悩みを抱えているのは好みなのだが、フィッシュアンドチップス投げというのが……うーん、いまいちカタルシスがない。何故だろうと言われても難しいのだけど。それまでの掛け合いと比べたら平凡な気がしたのかなあ……たぶん。
それより、あとがきが個人的に興醒めなのよね。小説家と映画監督っつーのが……エキセントリックな思考を持つものはそういう職に就くのだ、というのが嫌だ。もっと子供達の前にはいろいろな可能性が広がっているはず。魅力的な未来を描いてほしいのです。
***********************【投票用紙】***********************
【投票】:No.01 犬の愛(すずきり)
No.04 契約とはじまりと彼とわたしと(犬子蓮木)
気になった作品:No.07 フィッシュ・アンド・チップスを空に投げる日(木下季花)
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相変わらず自分の作品を棚に上げた批評……!
迷ったのは関心票。No.02にも入れるかどうか迷ったのだけど、No.07と少し差をつけたくなってしまった。
さあ、これからどうなるか。大人しく見守っておこう。
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2014.12.02 21:17
※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
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1 犬の愛
2匹の犬の視点から親子の関係を描く、という手法は良いですね。
惜しい点があるとすれば、2本目のエピソードで追加される情報がほぼ過去話に終始していたので、
親子間の愛情が歪であるエピソードが1本目なら、2本目ではそれが解決された、とか、あるいは解決されなかった、とか、
1本目からの物語の進展があるとなお良いかと思いました。
2 双頭の獅子
“ヴェルスルムント帝国、サビルゲイデン公領、ヒビデガルガ地区。”
という書き出しで構えてしまいます。うわぁ、こういう路線か、と。
内容は、忠誠心というテーマを直球で扱った感じですが、いかにもステレオタイプという感じがしてしまいました。
妹が怒って終わり、というのも何となく唐突な印象です。
作者さんがファンタジックな世界観に不必要に浸ってしまいすぎたのかなあ、とか思いました。これの舞台が現代日本だったらどうなのだろう、とか想像は膨らむのですが。
3 阿武隈川と烏頭の毒
ミステリーとしては中途半端に思えます。この長さでちゃんとした殺人事件を扱うのに無理がある、というほうが大きいかとは思いますが。
じゃあコメディか?というと、コメディ要素はキャラの名前だけで、むしろ敢えて素っ頓狂な名前を付けた意味が分かりません。
結局、何がやりたかったんだ?という印象だけしか残らない、という感じがしました。
4 契約とはじまりと彼とわたしと
「世にも奇妙な物語」的な手法というのでょうか。普通じゃない設定をぽん、と投げて、それはそれとして話が進んでいく、というような。
結婚の形が明らかな女性優位として描いているのも、なんか最近の世相を反映しているような。逆だと発狂する人、いるのかもなあ。
そういうなかでも普遍的に存在する「愛情」とか「思いやり」とか、そういうものをシンプルに描けていて好感が持てました。
5 子供時代
「お姉さん」のパーソナリティがいまいち掴めない、という感じはしたのですが、まさか狙ってそうしているのでしょうか?
あくまで「僕」の変化が主眼で、お姉さんは回想の中のモニュメントでしかない、という。
それはそれで納得させられる構成ですか。
お題に沿っているかどうかは微妙な気もしてしまいますが、安定した筆力を感じます。
6 エレファント
設定が「後付け」に見えてしまう構成なんでしょう。
例えば主人公が動物園の飼育員になろうというところで「そういえば小さい頃象の遊具が好きだったなあ」というエピソードがはじめて出てくるので、
話を進めるためにそういう設定を今作りました、みたいな感じを受けてしまいます。
せっかく公園のシーンが冒頭にあるんだから、そのエピソードはそこに差し込めばいいのでは、と思ってしまいました。
最後の少年のくだりとかもそうで、唐突に後からでてくるので話が有機的に繋がっているように見えず、そのエピソード必要?となってしまいます。
7 フィッシュ・アンド・チップスを空に投げる日
回りくどい文体をやりたかったのでしょうが、個人的には好きになれませんでした。
筋が通っていない話ではないとは思うんですね。忠誠心というテーマも消化できてますし。
ただ、だったら何故シンプルにそれを表現せずに、妙なキャラクタ付けと文体を選択したのか分からない、という印象です。
***********************【投票用紙】*********************
【投票】:No.4 契約とはじまりと彼とわたしと
気になった作品:No.1 犬の愛
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1と4で迷うところなのですが、>>254の方もこの2作を並列で投票してたので、あえて差をつけてみます。
どちらかというと1の方が野心的な作品だとは思うんですけど、品評会だと綺麗にまとまった作品が良く見えてしまうんですよね。
◆ 『犬の愛』にコメントされました。
2014.12.06 21:54
卑怯だ。もふもふのかわいい犬なんて、それもこんなかわいく書かれたら投票するしかないじゃないですか!
◆ 『双頭の獅子』にコメントされました。
2014.12.06 22:05
忠誠に関するプロットという感じで、そこから盛り上がることがあまりできませんでした。もう少し、ヴァルハラガンドに魅力や、変化がわかるような話がほしかったかもしれません。
以前、BNSKでミステリっぽいのを書いたとき、量の制限からつらいと言われましたが、やはりちょっとこの分量ではつらいかなと思いました。登場人物も言っていますが、無理矢理過ぎるというか、その前に謎で盛り上げる時間もなかったというか。
◆ 『子供時代』にコメントされました。
2014.12.06 22:18
迷いつつ関心票を入れました。お姉さんが前半のほうがいいキャラになりそうな感じで、後半はわりと普通な感じになったような気がするのが少し好みからはずれました。前半のキャラのままボールを蹴ったりなどもするほうがいいなあと。
おもしろかったです。投票しました。改行が少なく文字がつまってるのが読みにくいとも思い、逆に話にあっているとも思い。重い感じの雰囲気が好みでした。SNSなどの部分はちょっといらなかったかもしれません。主人公の少年時代が現代だとすると、最後は2070年ぐらいの話になるのかなと思いますが、そういった時代性は感じさせないほうが普遍的な話になったかなと。でもおもしろかったです。主人公ヘンタイで。
前半は楽しそうかなと思ったのですが、妹の性格というか描写がどうも好みではなく。文章も狙っているのだろうとは思いますが、くどいかなと感じました。妹の天才性をもっとすごく描ければよかったかもしれません。どうすればいいかはわかりませんが。
アイデアが秀逸ですね!
読みやすく綺麗にまとまっていることもあり、投票させていただきました。
とても面白かったです。
◆ 『子供時代』にコメントされました。
2014.12.06 23:46
※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
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ほげおちゃんらしい小説でほっこり(*´ー`*)
現実の初恋でも大抵の方が経験する”何も起こらなさ”をしっかり描いているように思います。二人の間にただ何も起こらずに、なんとなくお姉さんをじっと観察するかのような文章が好みでした。
投票させていただきます。
◆ 『双頭の獅子』にコメントされました。
2014.12.06 23:54
忠誠というお題において、騎士物語か武士道物語は誰か書くのでは、と思っておりました(自分もそういうのを書くつもりでありました)。
この作品に関しては小説と言うよりは戯曲を読んでいる様な気分になりました。会話の掛け合い部分等はとくに。舞台背景(設定)、行動の描写はともかく、情景描写が少ない印象を受けました。そういう描写をするジャンルがあるのかもしれないのですが浅学な私には不明であります。
読み違えにはどうかご容赦を!
淡々としているのは好きです。刑事と私立探偵の二人のキャラをもっと描いて欲しいと感じました。やはり文字数が少ないのでトリックで魅せるのは難しいと思うのです。事件に不満があるのではありません。ミステリの謎解きはこういうものだと思います。やっぱり探偵のかっこよさを引き立てて欲しかった・・・。
読み違えにはどうかご容赦を!
それぞれの文と文が(特徴的な程)よく連続し、それが連綿と繋がり読みやすい文章となっている。しかしところどころにその連なりをぶつ切りにするようなところがあって、「あら、ここでそういう方向の話が出るのか」というふうに面食らう感がある。(それが意図的なのかどうかというのが気になるところで、自分はそういう飛躍(?)がないほうが好きだなあと思います。)
話の筋に関しては、しかし一万字におさめるには扱う要素が多過ぎているのかもしれません。過去形で統一された文章は回想的な説明となってしまうので、次々と描かれる時間軸は変化しているのに、展開しているという感じがしません。私は「そこがダメだ!」と言いたいのではなくて、この小説は現在時制で一つ一つ順を追って細かく描写された形で読みたいなあという気がするのであります(横から言うのは簡単ですねスミマセン・・・)。中編、長編になってしまうかもしれませんが・・・。
読み違えにはどうかご容赦を!
最後のフィッシュアンドチップスに関しては賛否が分かれそうですね。私は好きですね。エレファントの感想で触れたのですが、その冗長ともとれる延々続きそうな文は好みです。が、この作品に関してはもっとコメディテイストを強くして、文章量は少なくした方がいいのではないかと思われます。というのも、やっぱり最後のフィッシュアンドチップスの暴力的描写で「イエーーイ!!」と読者がノリノリになれるのが最高だと思うんですが、それまでに長い文で体力を持っていかれてしまう気がするのであります(つまりもっと取っ付きやすくしたほうがいいのかも?)。そういう小説じゃねーよ!とおっしゃられてしまえばそれまでですが・・・。関心票を投じました。
◆ 一覧ページにコメントされました。
2014.12.07 00:18
ということで優勝は「No.04 契約とはじまりと彼とわたしと(犬子蓮木)」でした! おめでとうございます!
短いながら起承転結が決まった素晴らしい作品でした!
次回は年明けになりますが、12/13(土)頃までにお題を発表いただけたらと思います!
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2014.12.07 00:46
えきーから海へと
つづく坂道くだりながーら
お題:「海」
字数制限: 10000字以内
(退会アカウント)
※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
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こういう文体で書けるのは羨ましいところです。ただ文字のレイアウトが困り者で、この文章は読まれるのを拒否しているのかなと読者としては感じました。実際改行が少ないと視覚的に文字を追っていくのがめんどくさくなるように感じますし。ただしこういう文体だと短い文にし難いわけですから、どうしてもこういう文字組になってしまうのかなとは思いますが。難しいですね。縦書きなら読むと思います。