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第24回 てきすとぽい杯〈紅白小説合戦・紅〉
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夢見の神官
茶屋
 投稿時刻 : 2014.12.13 23:58
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夢見の神官
茶屋


 予知夢。
 何度も見てきた夢は、当たることもあれば外れることもあた。
 あの日、まさか紅蓮の魔女が転生の術を使て未来へ逃げるなど予想もしていなかた。
 そして私も巻き込まれ、この現代に蘇ることになろうとは。

「ゲオルギーネ様?」
「誰それ」
「それがあなたの真の名です。あなたは私の主です」
「ふん」
 そう言われた瞬間は、ほとんど思い出せなかたがゲオルギーネという名には覚えがあた。
 そして次第に使い魔の男に説明されるに連れて記憶も次第に蘇てきた。
 紅蓮の魔女。
 そうだ。
 あの時、転生の術がなたのだ。
「追手の騎士たちも次第に目覚めを始めているようにございます」
「そうか。キンドルナイトに、花束の斧、懐かしいな」
 私は手近のキンドルの火を吹き消しながら答える。
「お前は重大なミスを犯したな」
「ミスですか」
「そうだミスだ」
 きとんとしている男の顔がどこか微笑ましく、愛らしかた。
 この男は紅蓮の魔女と契約書を結んだばかりに現代まで生き、なおも忠誠を誓ているのだ。
「ところで、契約は先程の儀式で更新されたのだな」
「はい。左様です。僕はまたこれから貴方様の使い魔となりました」
「私の使い魔……か」
 忠実な犬だ。
 犬のようにしぽを振て命令を待ている。
「お前のミスを教えてやろう」
「なんですか」
「私は紅蓮の魔女ではない」
……はい?」
「私は夢見の神官だ」
「な!?」
 男は動揺している様子だ。
「まさか? ご冗談を」
「戯れではない」
「なんと」
 男は直ぐ様ナイフを持ち、私に切先を向けようとするが、すぐに力なくへたり込んでしまう。
「私は、怨敵、夢見の神官の使い魔に?」
「そうだ。残念だたな」
「なんという」
 男は打ちひしがれている様子だた。
「だが、朗報もある」
 私は使い魔を慰めるように撫でてやる。
「私は神のために戦うことに飽いていた」
 私はニヤリと笑い、男の耳元でささやく。
「私は紅蓮の魔女に協力することにしよう。そのほうが楽しそうだ」
「そんなまさか。ありえない」
 男の困惑するに、私はどこか満足を覚える。
「忘れたか? 我が名はエルゼ = ベーケ、ゲオルギーネの妹だ。さあ、探すぞ、姉・紅蓮の魔女を」
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