時事ネタなようで時事ネタじゃない小説賞
 1 «〔 作品2 〕
アイズ' ルーム
投稿時刻 : 2015.11.27 03:04 最終更新 : 2015.11.27 03:07
字数 : 5958
5
投票しない
目次
 1 
 2 
 3 
 4 
 5 
 6 
 7 
 8 
全ページ一括表示
更新履歴
- 2015/11/27 03:07:33
- 2015/11/27 03:06:55
- 2015/11/27 03:06:20
- 2015/11/27 03:05:36
- 2015/11/27 03:04:21
6 / 8
      ガールズ‘ アイズ



 そこは、簡素な部屋です。
 わたしの目の前には、小さなデスプレーが置かれています。
 それ以外には、ベドとテーブル、それにいくつかの書籍の入た本棚しかありません。
 誰がわたしをここに連れて来たのか、またく分かりません。
 分かることは、この部屋のちとしたルールだけです。
 そのルールは、小さなデスプレーに表示されています。
 真黒な画面の上に白文字で、箇条書きで書かれています。
 その右隅には、3つの数字が表示されています。
  “closed eyes”、”opened eyes”、”dead line”の3つの文字とともに。
 画面の向こうで、誰かがこの部屋の様子を見ているのは、間違いのないことでした。
 これらの言葉の本当の意味は、わたしにはよく分かりません。
 ただ、”dead line”のカウントダウンと、その下に書かれた文字が重要であることは、もう誰に言われなくても理解していました。
 “Am person that you need?”
 この部屋に置かれている辞書で調べたとき、わたしは悟てしまたのです。
  その時わたしは、今までの――というほど年を重ねているわけではない――の人生の中で、初めて“生きる”ということを考えたのです。
 生きるということは必要とされること。
 必要とされるということは、生きる“価値”を他者が値踏みをするということ。
 わたしには何か、才能があるというわけではありません。
 それでも、”生きる“価値”があるということを、”dead line”までに認めてもらわなければならないのです。
 それが、この部屋から出る唯一の方法なのですから。
 画面の1番下に書かれた文字。
 “THAT LIVE”
 それこそが――

 “EYES’ ROOM”

続きを読む »
« 読み返す