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todatori
投稿時刻 : 2018.04.11 22:27
字数 : 200
5
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コメント
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不思議な話なのですが、面白いのが不思議を担当しているのが前半と後半で違うところです。前半は「ママ」が不思議なことを言って、「あたし」は常識を返す。しかし後半は「あたし」が不思議に飛び込んでいる。それによって、散らかっていないのに一辺倒でない不思議の構成が仕上がっていると思います。落ち着いているのにとらえどころがない。読み味が綺麗でした。
羽を願う「ママ」と、魚になった「あたし」。親の押し付けと子の反発が浮かびます。
「塩辛い水」と海を連想させますが、「底」は沼や池を連想させて、そこも面白かったです。
行頭に半角スペースがつけられていますが、一行目にだけないのはさすがに意図したものでしょうか。
2018.05.09 02:32

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【感想というより個人的な読書メモです。作者様へのメッセージという形に整形してはおりませんので、不躾ですがご容赦ください】
・これ……すごくきつくてしんどい話の予感がする……。
・ただ文字そのものをそのまんま読むなら、とても寓話的(?)な話。でもこれが実際の光景であれ、あるはただの比喩であれ、そこには色々な意味がある。その「意味」がとても重たくて残酷な気がして、できれば深く考えたくない。考えたくないのに、考えちゃう。水の底に潜る魚みたいに。エラがないから窒息するかもしれない、その息苦しさがもう、とてもよい。
・情景そのものが寓話的なだけで、ちゃんと具体的に物事を描写してあるところが好き。展開に流れがあって、しっかり物語している。
2018.05.11 20:48

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親が子に持つ一方向的な期待(羽)と、子が自ら望んだ自身の将来(エラ)。空に羽ばたいてほしいと願う「ママ」と、その真逆の海底へと進んだ「あたし」とが良い対比になっています。
面白いと思ったのが、「あたし」の選択が、「ママの涙が水たまりになったから」「綺麗な羽の代わりに」という前提によるものだというところ。魚になった選択は、「あたし」本人の希望というよりも親への反発心により生まれた願望なのではないか、と勘繰らせる叙述になっていたと思います。
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空へ向かうことと海へ沈むことはベクトルが反対なだけで同じことなのでしょうね。涙の海に対して鰓を作るとは、理解を示すことの比喩に思えます。それでも袂を分かつ感じが親離れ子離れの切なさを意味するようで悲しく思えました。
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