第2回200文字小説コンテスト
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投稿時刻 : 2018.04.02 15:35 最終更新 : 2018.04.08 23:36
字数 : 200
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更新履歴
- 2018/04/08 23:36:37
- 2018/04/06 16:04:38
- 2018/04/02 15:35:10
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白取よしひと


「おおきいおおきい」
 と、絵里子は呻いた。どこかで聞いた社交辞令な言葉をよそに母のことを考えていた。
(残されたものは思い入れではなく、その価値で大事にされてしまうものだ。)
 あてどなく蠢く手を押さえ、くるりと回すと絵里子は熱い息を漏らした。しとりと汗ばんだそれをゆくりと抜いて、しげしげと眺めた。
「ね……何してるの?」
「これ十八金だよ」
 興味を失た絵里子を橫目に、形見の指輪を宝箱へそとしまた。
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